研究課題/領域番号 |
21K17427
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研究機関 | 秀明大学 |
研究代表者 |
二瓶 映美 秀明大学, 看護学部, 准教授 (90769671)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 中小規模事業所 / 中小企業 / 禁煙支援 / プログラム開発 / 健康格差 / 成人中期 / 男性 |
研究実績の概要 |
2022年度の成果は、「中小規模事業所における健康格差」に関連し、「中小規模事業所での健康支援に関する文献検討」を行い、今後取り組むべき研究上の課題検討のための示唆を得たことである。当初、「中小規模事業所(または中小企業)における禁煙支援」「中小規模事業所(または中小企業)における禁煙プログラム」「中小規模事業所(または中小企業)における禁煙対策」について文献検討を行っていたが、事例報告に留まっていたため、検索の範囲を広げることとした。なお、文献検討の範囲は、健康日本21(第二次)で健康格差の縮小が基本的方向として示された、2013年以降とした。 その結果、「メンタルヘルス」については2015年のストレスチェックの義務化以降に、「両立支援」については2016年にガイドラインが示されたことにより、研究が進んでいると推察された。また、今後、中小規模事業所に関する研究を進めていく上では、中小規模事業所として一括りにするのではなく、「従業員規模」や「職場風土や職場環境」、「産業保健スタッフの有無」、「単独事業所と大企業の支社・支店・営業所の違い」を考慮した検討を行う必要性が示唆された。 以上については、「国内における中小規模事業所での健康支援に関する研究の動向」として、日本公衆衛生学会にて発表した。 また、本研究に関連する研究として昨年度から開始した、「20歳代男性が入職後に喫煙を開始し、喫煙が習慣化するプロセス」に関する研究については、日本産業衛生学会で発表した。その後、さらに分析を進め、今後の禁煙支援のあり方について、研究協力者間での情報収集を兼ねて、日本公衆衛生看護学会にてワークショップを開催した。ワークショップはコロナ禍ではあったが、30名以上の参加があり、本テーマに関する関心の高さが窺えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
上記で示した、コロナ禍で以前よりも研究の協力を得ることが難しく、本研究に関連する研究に関して2022年度末まで倫理審査に時間を要したため、研究計画書の作成および倫理審査まで年度内に進められなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は5類への移行により研究への協力が得られやすい状況になることが期待され、さらに関連研究の倫理審査が2022年度末で終了したため、本研究の倫理審査へ向けて研究計画書を作成し、準備を進めていく。その際、どのような方法であれば遂行しやすいか、研究協力者へヒアリングを十分に行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度は昨年度に引き続き、コロナ禍でオンライン開催の学会や研究協力者との会議のための旅費交通費の使途が抑えられたことが大きい。 また、研究が進んでおらず、実施まで至っていないことから研究協力者への協力依頼に関する出張のための旅費交通費や文書の郵送、印刷費用等が発生しなかった。 今後は、5類への以降に伴い、対面での学会や会議開催、研究の実施にかかる費用(旅費交通費、文書の郵送、印刷費用等)が発生するため、予定通り執行していく。
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