研究課題/領域番号 |
21K17463
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
今井 あい子 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 助教 (40610514)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 座位行動 / 低強度身体活動 / 後期高齢者 / 置き換えプログラム / Isotemporal Substitution |
研究実績の概要 |
後期高齢者の要介護認定率は前期高齢者に比べて高いが,心身共に虚弱な後期高齢者の介護予防策に最適な方法は示されていない.本研究では,座位行動から他の身体活動(Physical Activity:以下,PA)への置き換えプログラムに着目する. いくつかの先行研究では,「Isotemporal Substitution(IS)モデル」という統計手法を用いて,他の活動への置き換え効果が推定されている.高齢者を対象とした研究では,30分間の座位行動を低強度PAに置き換えることで,心身両面への効果が期待できると報告されている. しかしながら,これらの結果を介入研究によって実証した例はなく,また,介護予防の場において活用可能なプログラムも作成されていない.そこで,本研究では,「座位行動から低強度PAへの置き換えプログラムの作成」と「介入研究による効果検証」を行い,後期高齢者の介護予防に実用的かつ有効な支援方法を提案する. 2021度年には,先行研究を参考に「座位行動から低強度PAへの置き換えプログラム」を作成した.その後,当プログラムを用いたパイロット研究の準備を進めたが,COVID-19の感染拡大の影響により対象者の募集ができなかった.2022年度は,2021年度に実施できなかったパイロット研究を進める. 研究実績では,地域在住高齢者におけるPAの関連要因についてまとめ,2021年度には「第55回 日本作業療法学会」にて発表した.また,2022年度には「18 st World Federation of Occupational therapists」にて発表予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021度年は,「座位行動から低強度PAへの置き換えプログラムの作成」および「介入研究による効果検証」の一部としてパイロット研究を実施する予定であった. 「座位行動から低強度PAへの置き換えプログラム」については,先行研究等を参考にして完成に至った.パイロット研究においては,COVID-19の感染拡大の影響により対象者の募集ができなかったが,対象者を募集する自治体との連携を図ることはでき,計画実施の準備を進めた.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は,2021年度に実施できなかった「介入研究による効果検証」の一部であるパイロット研究を進める.また,従来の計画では,2022年度にA市,2023年にB市にて介入研究を実施する予定であったが,2022年度内にA市,B市の両地区で介入研究が実施できるよう準備を進める.加えて,COVID-19の感染拡大による影響を見越して,対象者募集や研究説明会等を小規模で数回に分け,または,オンライン等で実施する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
2021度年は,座位行動から低強度PAへの置き換えプログラムの作成およびパイロット研究を実施する予定であったが,パイロット研究においては,COVID-19の感染拡大の影響により対象者の募集ができなかった.2022年度は,2021年度に実施できなかったパイロット研究を進める.そのため,2021年に使用しなかった金額を2022年の人件費や物品費等として使用する.また,研究成果を学会発表や論文化により発信するため,その費用として使用する.
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