我々は以前、柔軟性があり、強力な止血機能を有するマイクロニードルシートを開発した。それを応用発展させ、局所薬剤持続投与が可能なmicroneedle local drug delivery sheet (MNLDDS)を開発し、それを用いてCCL2を褥瘡部位に投与すれば治癒が促進すると仮説をたてた。褥瘡用MNLDDSを開発し、糖尿病褥瘡モデルマウスに、MNLDDSを用いたCCL2の局所投与を行い、褥瘡治癒が促進するか免疫病理学的に検討を行う。マウス皮膚創傷面への固定に最適なマイクロニードル長は不明であるため、まず褥瘡面にMNLDDSを固定するための最適なマイクロニードル長を決定する。他大学のアドバイスを求めながら作成しているため、COVID-19感染症流行下ではなかなか実験が思うようにすすまなかった。マイクロニードル長が決定すれば、その後、マイクロニードルにより放出されるCCL2の放出時間は不明であるため、糖尿病モデルを用い、治癒状況と照らし合わせながら最適なCCL2放出時間を求める。
|