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2023 年度 実施状況報告書

経頭蓋交流電気刺激が脊髄損傷後の神経障害性疼痛と安静時脳波活動におよぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 21K17482
研究機関畿央大学

研究代表者

佐藤 剛介  畿央大学, 健康科学部, 客員准教授 (70807007)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード経頭蓋交流電気刺激 / 神経障害性疼痛 / 脊髄損傷 / 疼痛閾値 / 脳波
研究実績の概要

本研究では,経頭蓋交流電気刺激(Transcranial alternating current stimulation: tACS)により,脳波における特定の周波数帯域の振幅を増大させ,リズムの変調をすることで脊髄損傷後の神経障害性疼痛の軽減を図れるかを心理学的・行動学的データを用いて検討することを目的としている.
これまで健常者を対象としてtACSを使用した脳刺激が,サーマルグリルイリュージョン(Thermal grill illusion:TGI)により模擬的に誘発された疼痛に及ぼす鎮痛効果と安静時脳波活動への影響を検証してきたが、適切なtACSによる脳刺激プロトコールを確立することができていなかった.今年度は、tACSによる脳刺激プロトコールの確立に向けて、実験を行った.具体的には、健常者を対象に健常成人を対象に安静時脳波測定から算出した基準となるPeak alpha frequencyをもとに、1Hzと2Hz高周波域での刺激、シャム刺激を組み合わせた条件を設定して行った.刺激前後で安静脳波と疼痛閾値を測定し、各条件における変化を検討した.結果としては、2Hzよりも1Hzの方が疼痛閾値の上昇がみられたが、刺激後の安静時脳波は一貫した高周波域への偏位を確認できなかった.疼痛閾値への上昇が得られる可能性があるtACSによる脳刺激プロトコールについて、一定の見解が得られた.
また、機器の安全性については、tACS使用時に電極貼付部の皮膚トラブル等の有害事象は認められず、安全性を確認することができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究の今年度の予定は,健常者を対象にtACSによる適切な脳刺激プロトコールを確立することを目的としていた.しかし、測定時の機器のトラブルや実験参加者のスケジュール調整が計画通り進めることができず、データ収集に時間を要している.

今後の研究の推進方策

今年度の研究の推進方策としては、健常者を対象としてtACSによる脳刺激プロトコールを確立するためにデータ収集を行う.その後、TGIを用いた検証ならびに脊髄損傷者に対してもデータ収集を行っていく予定である.

次年度使用額が生じた理由

予定より実験の進行に時間を要し、研究期間の延長申請を行ったためである.次年度は、データ収集を公表を積極的に行う予定であり、人件費・謝金を中心に使用する予定である.また、必要に応じて、実験機材の購入を行う.

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公開日: 2024-12-25  

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