本研究は障がいを持つ方が利き手交換訓練をする際に、どのような練習を行ったら楽に効率良く進めることができるかを検討することであり、健常者を対象に、ランダム化比較試験を行った。内容は非利き手で特定の線・図形を紙の練習版、もしくは紙と同様の線・図形を彫り込んだ板の練習板をボールペンでなぞって2週間練習を行った後、文字の形状・筆圧・眼球運動の変化を比較した。 文字の形状は練習後の木版群が改善した。平均筆圧値は練習後の木版群が最も強い筆圧値を示した。単位時間当たりの筆圧変化量は練習後の木版群で増加した。眼球運動は紙版群が固視回数が減少した。これらの結果から、木版での練習の方が練習効果が高いと推察する。
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