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2021 年度 実施状況報告書

肘関節術後患者の関節可動域を早期に改善する筋電図バイオフィードバック療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K17495
研究機関埼玉県立大学

研究代表者

高橋 里奈  埼玉県立大学, 大学院保健医療福祉学研究科, 大学院研究員 (20891253)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード肘関節 / 筋電図 / バイオフィードバック療法 / 関節可動域制限 / リハビリテーション
研究実績の概要

ヒトが日常生活動作(Activity of daily living: ADL)で使う肘関節可動域は100°以上とされ, 肘関節周辺術後患者には, 関節可動域制限と「動かしにくさ」が生じている. これらの障害に対して行われる筋電図バイオフィードバック(BF)療法は, 筋出力を制御し, 術後の関節可動域練習を円滑にする効果がある. しかし, BF療法の効果判定基準はなく, 終了時期の判断は臨床家の経験則に頼っている. これまでに, 肘関節術後患者は上腕二頭筋の随意収縮後に筋が弛緩するまでの時間が健側に比べ患側は遅延することが明らかになっている.この研究では,肘関節周辺術後患者の反応時間の遅延をBF療法の効果判定指標とすることに着想した.これまでの検証により, 肘関節術後患者はBF療法により上腕二頭筋の筋出力制御ができるようになり, 関節可動域の改善, ADL能力が改善することが示されつつある. 本研究では, ①健常データを用いてBF療法の効果判定指標の妥当性を検証し, BF療法実施患者のこの指標の変化量を用いて基準を作成する. ②BF療法による運動とADLのパラメータ変化を解析して臨床的に意義のある変化量を算出し, BF療法の終了時期を明らかにする. この研究は, BF療法の効果判定とともに終了時期の判断基準を定め, 肘関節術後患者の早期社会復帰とリハ実施期間を最適化して医療費を削減し, 患者と医療者双方にとっての利得を目的とする.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の感染拡大により,対象患者の激減,感染症拡大防止のため,研究活動の制限があったため.

今後の研究の推進方策

当初の研究計画では,筋電図による効果判定を行うため独自の判定基準の妥当性検証のため,健常者の筋電図評価データ測定と肘関節運動時のMEPを計測する予定であった.しかし,コロナウイルス感染症拡大防止のため,対象者を集めての実験が困難となっている.そのため,これまでに肘関節周辺術後のリハビリテーションにおいてBF療法を行った患者の筋電図評価データより,上腕二頭筋の筋活動の動態を筋電図による周波数解析により調査し,健側の上腕二頭筋の筋活動の周波数帯域を正常値の範囲として比較し,BF療法の終了時期を検討していく予定である.

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う対象患者の激減,実験活動の自粛要請により,研究に遅れが生じたため.次年度は, 実験遂行のための物品費および消耗品費,研究成果を学会にて報告するための出張旅費,被験者謝金,研究結果を論文発表するための英文校閲費および論文掲載費の執行を予定している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 動画で学ぼう PT・OTのためのハンドセラピィ [Web付録付]2022

    • 著者名/発表者名
      斎藤 和夫 / 飯塚 照史 / 下田 信明
    • 総ページ数
      228
    • 出版者
      医学書院
    • ISBN
      978-4-260-04886-6

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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