COVID-19感染症においてHMGB1は炎症の重症化に重要な役割を果たす。一方、HMGB1はがん性悪液質においてもサルコペニアの発生に強く関連する。HMGB1は筋芽細胞のミトコンドリアエネルギー産生を障害することを明らかにした。その機序の上で重要なのがHMGB1により誘導されるmiR-494である。miR-494はPGC-1αとc-mycの発現抑制を介してエネルギー産生を低下させ、筋成熟度を低下させた。これらのことから、COVID-19におけるサルコペニアの発生にはHMGB1-miR-494 axisが重要な役割を果たすことが明らかになった。
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