高齢の慢性心不全患者に対する在宅での神経筋電気刺激法の安全性と効果に関する研究

2022 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 21K17501
• 研究機関: 常葉大学
• 研究代表者: 加藤 倫卓 常葉大学, 健康科学部, 准教授 (80737354)
• 研究期間 (年度): 2021-04-01 – 2024-03-31
• キーワード: 神経筋電気刺激法 / 慢性心不全患者 / フレイル / 運動機能 / 高齢者

研究実績の概要

神経筋電気刺激法（NMES）は、骨格筋機能や運動耐容能の改善をもたらすことから、積極的な運動療法を実施できない患者の運動機能の維持や改善に有効であることが報告されている。高齢の慢性心不全患者はフレイルの合併率が高く、運動器や認知機能の障害などから、積極的な運動療法の導入が困難である場合が少なくない。このことから、NMESは高齢の慢性心不全患者に対して、心臓リハビリテーション（心リハ）の補完的治療法として活用できる可能性がある。本研究は、高齢の慢性心不全患者において、心リハの補完的治療としての在宅でのNMESの実施可能性、およびNMESがフレイルと運動機能に与える効果を検証することを目的とする。

現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在、目標サンプルサイズの3/4が終了したが、目標と比較してやや遅れいる。

今後の研究の推進方策

目標サンプルサイズに到達するまで患者取り込みを行い、解析および成果発表を行う。患者取り込みを円滑に進めていくため、他職種に対しても本研究の意義と協力を依頼し、症例数の増加に努めていく。

次年度使用額が生じた理由

オンライン学会が多く、旅費の支出が計画より少なかったため繰越金が生じた。予定していた海外出張がすべて無くなったため。

研究成果

• [雑誌論文] Bioimpedance phase angle is independently associated with myosteatosis: The Shizuoka study (2023)
  • 著者名/発表者名: Kato Michitaka、Okada Yoko、Nakano Wataru、Takagi Daisuke、Ochi Masayuki、Ohyagi Yasumasa、Igase Michiya、Tabara Yasuharu
  • 雑誌名: Clinical Nutrition 巻: 42 ページ: 793～799
  • DOI: 10.1016/j.clnu.2023.03.016
  • 査読あり
• [雑誌論文] Association between poor sleep quality and locomotive syndrome in middle-aged and older women: A community-based, cross-sectional study (2023)
  • 著者名/発表者名: Kato Michitaka、Ozaki Etsuko、Omichi Chie、Kurita Yasunari、Nakano Satoko、Takagi Daisuke、Kuriyama Nagato、Koyama Teruhide
  • 雑誌名: Modern Rheumatology 巻: Online ahead of print ページ: 0
  • DOI: 10.1093/mr/road025
  • 査読あり
• [雑誌論文] Relationship between instrumental activities of daily living decline during hospitalization and one-year mortality in elderly patients with heart failure: A multi-center prospective cohort study (2023)
  • 著者名/発表者名: Kito Kazuya、Mori Yuji、Watanabe Daisuke、Onoda Hiroshige、Fujiyama Keita、Toda Masahiro、Kato Michitaka
  • 雑誌名: Archives of Gerontology and Geriatrics 巻: 110 ページ: 104985～104985
  • DOI: 10.1016/j.archger.2023.104985
  • 査読あり
• [雑誌論文] Single Leg Posture of a Professional Soccer Player with Iliopsoas Injury and the Relationship Between Trunk and Pelvis Posture and Torque of the Hip Flexor (2022)
  • 著者名/発表者名: Yasunari Kurita, SungHyek Kim, Michitaka Kato, Toshiya Tsukamoto, Mitsuhito Doi
  • 雑誌名: JOSPT Cases 巻: 2 ページ: 181～266
  • 査読あり
• [雑誌論文] The Efficacy of Expiratory Muscle Training during Inspiratory Load in Healthy Adult Males: A Randomized Controlled Trial (2022)
  • 著者名/発表者名: Tsukamoto Toshiya、Kato Michitaka、Kurita Yasunari、Uchida Masaki、Kubo Akira、Maruyama Hitoshi
  • 雑誌名: Healthcare 巻: 10 ページ: 933～933
  • DOI: 10.3390/healthcare10050933
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Discharge disposition and 1-year readmission in acute-phase hospitalized patients with heart failure: a retrospective observational multi-center study (2022)
  • 著者名/発表者名: Kato Michitaka、Mori Yuji、Watanabe Daisuke、Onoda Hiroshige、Fujiyama Keita、Toda Masahiro、Kito Kazuya
  • 雑誌名: Heart and Vessels 巻: 37 ページ: 1551～1561
  • DOI: 10.1007/s00380-022-02059-2
  • 査読あり
• [雑誌論文] 運動療法による自律神経と循環のコントロール (2022)
  • 著者名/発表者名: 加藤倫卓, 栗田泰成, 塚本敏也, 中野渉, 中野聡子, 髙木大輔
  • 雑誌名: 自律神経 巻: 59 ページ: 307～310
  • 査読あり
• [学会発表] 新型コロナウイルス感染症の増加による外来心臓リハビリテーションの自粛と高齢心疾患患者のフレイル (2023)
  • 著者名/発表者名: 加藤倫卓, 小野慎太郎, 瀬古博正, 仁科知子, 海野真弓, 高田麻由, 表俊也, 表真由子, 表信吾
  • 学会等名: 第87回日本循環器学会学術集会
  • 招待講演
• [学会発表] 集中治療領域で働く理学療法士のためのミニマムスタンダード (2023)
  • 著者名/発表者名: 加藤倫卓
  • 学会等名: 第50回日本集中治療医学会学術集会
  • 招待講演
• [学会発表] 生体インピーダンス法の位相角はCTで評価した大腿筋の筋内脂肪蓄積と関連する (2022)
  • 著者名/発表者名: 田原康玄, 加藤倫卓, 岡田陽子, 中野渉, 髙木大輔, 大八木保政, 伊賀瀬道也, 静岡研究グループ
  • 学会等名: 第9回日本サルコペニア・フレイル学会大会
• [学会発表] 急性心不全患者における転院先別の再入院率に関する検討 (2022)
  • 著者名/発表者名: 加藤倫卓, 森雄司, 鬼頭和也, 渡辺大輔, 小野田博繁, 藤山啓太, 戸田真弘
  • 学会等名: 第26回日本心不全学会学術集会
• [学会発表] 心不全患者における退院時運動機能および 認知機能と心不全再入院との関連について (2022)
  • 著者名/発表者名: 森雄司, 鬼頭和也, 渡辺大輔, 戸田真弘, 小野田博繁, 藤山啓太, 加藤倫卓
  • 学会等名: 第26回日本心不全学会学術集会
• [学会発表] 終末糖化産物の蓄積と筋質の低下との関連：静岡研究 (2022)
  • 著者名/発表者名: 加藤倫卓, 栗田泰成, 髙木大輔, 塚本敏也, 中野渉, 中野聡子, 小野慎太郎, 鬼頭和也, 尾崎悦子, 栗山長門, 田原康玄, 静岡研究グループ
  • 学会等名: 第81回日本公衆衛生学会総会
• [学会発表] クレアチニン・シスタチンC比は骨格筋量や筋力とは独立して歩行速度と関連する：静岡研究 (2022)
  • 著者名/発表者名: 中野渉, 加藤倫卓, 塚本敏也, 栗田泰成, 髙木大輔, 中野聡子, 小野慎太郎, 鬼頭和也, 尾崎悦子, 栗山長門, 田原康玄, 静岡研究グループ
  • 学会等名: 第81回日本公衆衛生学会総会
• [学会発表] 心房細動の運動療法 (2022)
  • 著者名/発表者名: 加藤倫卓, 森雄司, 鬼頭和也, 小野慎太郎, 小鹿野道雄
  • 学会等名: 第41回日本臨床運動療法学会学術集会
  • 招待講演
• [学会発表] 静岡県における循環器病対策推進計画と理学療法士としての関わり (2022)
  • 著者名/発表者名: 加藤倫卓
  • 学会等名: 第6回日本循環器理学療法学会学術大会
  • 招待講演
• [学会発表] 高齢心不全患者のフレイル実態調査 1 次登録データ解析結果 (2022)
  • 著者名/発表者名: 櫻田 弘治, 森沢 知之, 飯田 有輝, 岩田 健太郎, 加藤 倫卓, 神谷 健太郎, 河野 裕治, 齊藤 正和, 田屋 雅信, 舟見 敬成, 高橋 哲也
  • 学会等名: 第6回日本循環器理学療法学会学術大会
  • 招待講演
• [学会発表] 高齢心不全患者のフレイル実態調査の研究目的とその背景 (2022)
  • 著者名/発表者名: 高橋 哲也, 飯田 有輝, 岩田 健太郎, 加藤 倫卓, 神谷 健太郎, 河野 裕治, 齊藤 正和, 櫻田 弘治, 田屋 雅信, 舟見 敬成, 森沢 知之
  • 学会等名: 第6回日本循環器理学療法学会学術大会
  • 招待講演
• [学会発表] Impact of discharge disposition on readmission in acute phase hospitalized patients with heart failure (2022)
  • 著者名/発表者名: Michitaka K, Mori Y, Watanabe D, Onoda H, Fujiyama K, Toda M, Kito K
  • 学会等名: World Physiotherapy-AWP Regional Congress 2022
• [学会発表] 介護保険未申請である心不全患者の心不全再入院に影響する因子の検討 (2022)
  • 著者名/発表者名: 千﨑史顕:森雄司:渡邊大輔:小野田博繁:藤山啓太:戸田真弘:鬼頭和也:加藤倫卓
  • 学会等名: 第28回日本心臓リハビリテーション学会
• [学会発表] 高齢心不全患者のフレイル実態調査－日本循環器理学療法学会全国レジストリ中間報告－ (2022)
  • 著者名/発表者名: 櫻田 弘治, 森沢知之, 飯田有輝, 岩田健太郎, 加藤倫卓, 神谷健太郎, 河野裕治, 齊藤正和, 田屋雅信, 舟見敬成, 高橋哲也
  • 学会等名: 第28回日本心臓リハビリテーション学会
• [学会発表] 高齢心不全患者における入院中の手段的日常生活動作の低下は予後の悪化と関連する (2022)
  • 著者名/発表者名: 鬼頭和也, 森雄司, 渡辺大輔, 小野田博繁, 藤山啓太, 戸田真弘, 加藤倫卓
  • 学会等名: 第28回日本心臓リハビリテーション学会
• [学会発表] 心不全患者における入院型の後期回復期リハビリテーションに関する実態調査 (2022)
  • 著者名/発表者名: 加藤 倫卓, 森雄司, 鬼頭和也, 渡辺大輔, 小野田博繁, 藤山啓太, 戸田真弘
  • 学会等名: 第28回日本心臓リハビリテーション学会
• [学会発表] 終末期心サルコイドーシス患者に対する心臓リハビリテーションとしての関わり (2022)
  • 著者名/発表者名: 瀬古 博正, 加藤倫卓, 小野慎太郎, 海野真弓, 仁科知子, 高田麻由, 表俊也, 表信吾
  • 学会等名: 第28回日本心臓リハビリテーション学会
• [学会発表] 高齢心不全患者における入院型の後期回復期リハビリテーションは心不全再入院の予防に有効な選択肢か？ (2022)
  • 著者名/発表者名: 加藤 倫卓, 森雄司, 鬼頭和也, 渡辺大輔, 小野田博繁, 藤山啓太, 戸田真弘
  • 学会等名: 第28回日本心臓リハビリテーション学会
• [図書] 理学療法士 集中治療 テキスト (2023)
  • 著者名/発表者名: 日本集中治療医学会 集中治療 PT・OT・ST 委員会
  • 総ページ数: 452
  • 出版者: 真興交易 医書出版部
  • ISBN: 9784880039466