研究課題/領域番号 |
21K17511
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
足立 拓史 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (10849946)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 心臓リハビリテーション / 冠動脈疾患 / 重症化予防 / 血糖変動 / 遠隔モニタリング / 運動療法 / 身体活動量 / 生活習慣 |
研究成果の概要 |
本研究は、冠動脈疾患の重症化に関連する血糖変動を抑制し得る運動プログラムを開発することを目的とした。冠動脈の治療を受けて退院した者を対象として、ウェアラブル機器とタブレット端末を用いた3ヶ月間のライフスタイル改善プログラムを実施し、その前後で持続血糖測定器によって血糖変動を評価した。介入効果を分析するに足るデータの収集に至らなかったため、研究用の加速度計で評価した身体活動量と血糖変動の関連について詳細な分析を実施した。その結果、身体活動量が多いほど血糖変動の大きさを示す血糖値の標準偏差や変動係数が小さく(負の相関)、血糖値が目標範囲内に収まっている時間が長かった(正の相関)。
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自由記述の分野 |
心臓リハビリテーション
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病を保有していると冠動脈疾患は重症化しやすく、生活習慣改善と薬物治療による血糖管理が重要である。血糖管理の指標として、一定期間の平均血糖を反映するHbA1cが広く用いられており、例えばガイドラインでは冠動脈疾患治療後の目標値は7.0%未満としている。しかし、HbA1cに基づく厳格な血糖管理を行っても、糖尿病の予後は改善しないことが報告された。そこで、近年は、過剰な血糖変動を抑制することの重要性が注目されている。本研究では、明確な運動介入の効果を示すには至らなかったものの、身体活動量の増加、食後の運動の実施などにより食後血糖の上昇を抑制する方策を検討する基礎的なデータを収集することができた。
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