研究課題/領域番号 |
21K17512
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中森 正博 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (30881297)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | パーキンソン病 / 頸部感覚神経刺激 / 不顕性誤嚥 |
研究実績の概要 |
本研究はパーキンソン病患者を対象に頸部感覚神経電気刺激を行う介入研究である。医療機器の適応外使用であることから、特定臨床研究として実施することとした。令和3年度に、特定臨床研究開始のために必要な諸準備を行い、「パーキンソン病での頸部感覚神経電気刺激リハビリにおける嚥下機能改善に関する単群介入研究」として広島大学病院倫理委員会に提出し、令和4年4月25日承認、jRCT公表を行った。症例数設計は統計解析の結果27名となった。令和4年6月1日から症例登録を開始した。参加希望者が想定外に多く、登録が速やかに進み、令和5年3月3日、最終症例(27例目)の登録を行った。対象はパーキンソン病患者で、介入は、頸部感覚神経電気刺激を1回20分、週2回、8週間実施とした。介入終了後さらに8週間経過観察とし、評価は全過程(16週間)において4週間ごとに評価した。医療機器に伴う有害事象は今のところ生じていない。令和5年3月31日時点で、11例は全過程完遂している。また、2例が参加者の都合で脱落している。本研究の主要評価項目は、介入終了時(8週後)での咳テスト正常者割合としている。ほかに嚥下造影検査での評価を副次評価項目としている。さらに、探索的評価項目として、頸部多チャンネル筋電図、電子聴診器による嚥下音評価を入れており、それらのデータ解析の一部は令和4年度中から開始した。全体の統計解析は、最終症例完遂後で、令和5年度中に開始できる見通しである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
令和4年度4月の段階では特定臨床研究の諸準備を終え、倫理審査での承認、jRCT公表という状況であった。統計部門と行った症例数設計で、当初より登録症例が少数で完遂する見込みとなった。さらに、参加希望者が想定外に多く、登録が速やかに進み、令和5年3月3日に最終症例の登録を行った。データ解析も一部は令和4年度中から開始した。令和5年度中に症例登録を完了する見通しであったため、1年以上早く進展することとなった。
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今後の研究の推進方策 |
最終登録症例の最終評価が完了するのが令和5年6月30日の予定である。介入およびデータ収集はすべて完了する。データ解析、成果報告(学会発表、論文発表)の段階に入る。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗が当初の予定より早い状況であったため、令和4年度に前倒し請求をいたしました。備品の購入、論文発表(プロトコール論文)の際の英文校正、掲載料の支払いのためです。しかし年度がわりの時期にさしかかったため、納品時期を考慮した結果、令和4年度中の予算執行が難しいと判断し、令和5年度執行にすることとしたため、残額が生じました。この残額は、計画通り、備品の購入、論文発表の際の英文校正、掲載料の支払いに使用いたします。
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