研究課題/領域番号 |
21K17525
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
川崎 伊織 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (10779367)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 内発的動機づけ / 主観的価値 / 目的指向行動 / リハビリテーション |
研究実績の概要 |
本年度は、申請書に記載した研究課題1と研究課題2を進めた。具体的に課題1では、パーキンソン病患者を対象に、内発的動機づけと精神症状の関連について検討した。実施内容としては、行動データとして内発的動機づけの定量的評価に好奇心課題を用い、精神症状の評価では、Hospital Anxiety and Depression Scale (HADS)とApathy Scaleを用いた。さらに脳画像データとしてMRIで構造データを取得し、SPECTで線条体のドパミン受容体の集積程度を評価するDAT scanのデータを取得した。行動データと脳画像データを併せ、パーキンソン病患者における精神症状と内発的動機づけの関係を明らかにできる。本年度の前期では、予備実験のデータをまとめ、課題の軽微な修正を行い、後期で実際の被験者を対象に実施した。現時点で40名程度のデータ取得が完了している。実施に際して、患者の疲労等の身体的負担、精神的負担に配慮しながら行っているが、現時点で実施上の問題は挙がっていない。パーキンソン病患者のデータ取得は次年度も継続して取得する。また健常被験者については、新型コロナウイルスに対する院内の感染予防対策に従い、次年度以降の取得を検討している。 また並行して前期に研究課題2で用いる評価指標AMPSの評価資格を取得した。これにより研究課題2の内発的動機づけと主観的価値に基づく目的指向行動の関係における主観的価値に基づく目的指向行動の評価が行えるようになった。次年度も研究課題1と並行して研究課題2のデータも取得していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、申請書に記載した研究課題1と研究課題2に取り組んだ。 本年度の前期では、課題の軽微な修正を行い、後期で実際の被験者を対象に実施した。現時点で40名程度のデータ取得が完了している。実施に際して、患者の疲労等の身体的負担、精神的負担に配慮しながら行っているが、現時点で実施上の問題は挙がっていない。パーキンソン病患者のデータ取得は次年度も継続して取得する。また健常被験者については、新型コロナウイルスに対する院内の感染予防対策に従い、次年度以降の取得を検討している。コロナウイルスの感染状況によっては対象の被験者数を変更することも考えている。 申請書に記載した通り、本年度は研究課題1と課題2のデータ取得をスタートできた。患者データも順調に取得できている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の対象とするパーキンソン病患者のデータは本年度同様に継続して取得する。健常被験者については、コロナウイルスの感染状況を鑑みて、状況によっては対象被験者を減らすもしくは、感染対策を強化し、配慮しながら実施する。これは仙台西多賀病院もしくは福島県立医科大学の感染防止対策に準じて変更する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は、当初の計画では健常被験者のデータ取得を計画していたが、新型コロナウイルスによる感染対策のため、実施機関での取得が困難であった。そのため健常被験者に対する謝金分を繰り越すことになった。またデータ解析用のワークステーションの購入を検討していたが、全体的なデータ取得数がまだ少ないため、次年度以降、解析時期に購入を計画している。以上の理由が次年度使用額が生じた理由である。
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