過去20年の高度な技術発展により、携帯型ゲーム機などの電子メディア機器が子どもの間で急速に普及した。このような環境の変化は、子どもの対面での社会的交流を急激に減少させ、社会性の発達に悪影響を及ぼしていることが危惧されている。幼少期の習慣的な運動は認知機能を向上させることが明らかにされているが、社会性とも関わるのかについては注目されてこなかった。本研究の結果は、幼少期の習慣的な運動は社会性と関わること、その媒介因子として実行機能(前頭前野機能)が働くを示した。本成果は、学術的新規性が高く、運動が社会性の向上に効果があることを示唆した点で社会的意義のある成果であると考えられる。
|