研究課題/領域番号 |
21K17571
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研究機関 | 東京女子体育大学 |
研究代表者 |
塚原 由佳 東京女子体育大学, 体育学部, 教授 (50645447)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 女性アスリート / 体組成 / 骨密度 / ジェンダーバイアス |
研究実績の概要 |
2021年度はまだ残念ながら新型コロナウイルスの感染拡大により思った以上に被験者を集めることができなかった。しかしながら、女性アスリートのパフォーマンス向上に関する情報が少ないことは研究者でなくても、アスリート自身ももちろん自覚があるため、研究参加希望者が多く見られた。本研究の目的の一部でもあるが、多くの男性指導者は自分たちの根強い意見があるため、アスリート自身が測定を希望していても、そもそも参加させたくない、というお言葉もあった。ただし、本来であればこのようなジェンダーバイアスやオーバーコントロール下に置かれているアスリートに関しては研究を中断するわけにはいかないため、今年度はアスリート自身にさらなる協力をしていただき、昨年度実施できなかった分をしっかりと実施したい。本研究の趣旨としては主に、女性アスリートがジュニア期からシニア期に移行する過程でのRED-Sのリスクを評価し、またRED-Sに陥った際に影響を与える骨密度、骨代謝を含めた骨形態、体組成や心理状態を縦断的に評価し、パフォーマンスとの関連性も調査することであるが、昨年度の段階で物品購入などは済んでおり、研究は開始できる状況である。本研究ではスポーツ毎に特徴をつかむためにも、数多くの種目でのリクルートを予定しているがこれまでのところ多くの数の部活動から手が上がっている。また、昨年度の実績は少ないが、その分今年度多く実施すれば予定通り遂行できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染拡大により試合がなくなったことや練習環境が変化したことで被験者がなかなか集まらなかった。また、残念ながらそのことにより、経済的な理由等でアスリートとしての人生を終えてしまった選手もいた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の趣旨である、女性アスリートがジュニア期からシニア期に移行する過程でのRED-Sのリスクを評価し、またRED-Sに陥った際に影響を与える骨密度、骨代謝を含めた骨形態、体組成や心理状態を縦断的に評価し、パフォーマンスとの関連性も調査する。本研究により女性アスリートがパフォーマンスの低下に苦しむジュニア期からシニア期にかけてどのような生理学的および心理学的変化が起きているか、スポーツ毎に特徴をつかむためにも、数多くの種目でのリクルートを予定している。そしてそれがわかることで事前にスポーツ毎に必要な対策を立てることができる。また本研究でもパフォーマンスは体重と関連性がないことを再度証明し、体重を過度に気にする必要性がないことを明らかにする。それにより女性アスリートも安心して健康に競 技に打ち込むことができ、過度の食事制限やユニフォームで肌の露出を増やすことを行なっていた指導も改まることを期待する。多くのスポーツが夏頃からシーズンインをするため、夏前後での測定を実施したいと考えており、被験者であるアスリートにもそのように声かけを実施している。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ感染拡大により多くの大会や練習、合宿等が中止になってしまった。本来であればそこで研究を実施予定であったため、これらは次年度使用額が生じた大きな要因となった。しかしながら、被験者として希望しているアスリートは多くいるため、予定通り予算を使用して被験者のデータは得られる予定である。
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