研究課題/領域番号 |
21K17576
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研究機関 | 天理大学 |
研究代表者 |
岩山 海渡 天理大学, 体育学部, 講師 (30781249)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 中鎖脂肪酸 / グリコーゲン |
研究実績の概要 |
体内貯蔵量が限定的であるグリコーゲンは、数日間の高糖質食によって一時的に増大することが知られている。一方で高糖質食摂取によるグリコーゲン利用の増加(燃費悪化)も指摘されている。これまでの研究結果から、高糖質食によるグリコ―ゲン増大の後、1食の高脂質食によりグリコーゲンを増大させつつ燃費の悪化を抑えられることが示唆されている。 脂質には様々な種類があり、それぞれ体内での代謝経路が異なる。飽和脂肪酸のうち、食品中に多く存在している長鎖脂肪酸と比べ、ココナッツオイルなど一部の食品に含まれている中鎖脂肪酸は代謝が早く、摂取からエネルギーに変換されるまでが早いことが示されている。 本研究では高糖質摂取によって体内のグリコーゲン貯蔵量を増大させた後、運動前に中鎖脂肪酸を摂取することで運動中の脂質由来エネルギー比を大きくすることができるか検討することを目的としている。 当該年度では試験食としてどのような形で中鎖脂肪酸を摂取させるか、摂取量を含め検討を重ねてきた。本研究は飛沫感染のリスクが高い実験を必要とするため研究への着手が遅れている。また、年度末に予備実験を開始したが、使用機器の故障によりこれも中断している。部品を海外から輸入する必要があり、1~2か月程度の中断となる見込みである。以上のことから研究実施は遅れている。 本研究の成果によって、持久性運動前の食事に関する新たな選択肢の提案につながると考えている。これまでスポーツ栄養学の書籍には高糖質食を摂取することが有効であるとの記述しかないが、高脂質食を組み合わせることの有効性を示すことが出来れば、記述内容が大きく変わる可能性がある点で重要な研究だと言える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究では60分間のトレッドミル走を課すため、被験者は相応の発汗があることが予想される。また、呼気ガス分析をおこなうため、運動時に不織布マスクを装着することはできない。1年を通じて新型コロナウイルス感染症防止の観点から実施を控えざるをえない状況が多かった。 年度末には予備実験に取り掛かったが、機器の経年劣化が原因で早々に実験を中断している。状態確認の結果、部品交換が必要であることが判明したが、海外から輸入する必要があり、1~2か月の中断を余儀なくされている。
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今後の研究の推進方策 |
機器の部品交換が済み次第、予備実験を再開する。その後、十分なアルコール消毒品を準備するなど感染症対策を講じながら本実験を進めていく。被験者の募集はすでに概ね済んでいるが、承諾を得てから時間が経過しているため、再度意思の確認をおこなう。ここまでを上半期に終える予定で進めていく。 今後の社会情勢を注視しながら、被験者および験者に倫理的な問題が生じないよう慎重に実施可否の判断をしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度の大部分は新型コロナウイルス感染症防止の観点から研究を進めることができなかった。予備実験は開始しているが、予算の執行は発生しなかった。そのため次年度使用額が発生している。 次年度の上半期において当該年度の研究を進めていき、下半期には当初の計画に沿った執行ができるよう調整していく。
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