本研究では筋疾患患者iPS細胞から誘導した筋管細胞を用いて力学的ストレス負荷モデルを構築し、細胞損傷を評価した。伸展刺激24時間後の培養上清中に漏出する筋逸脱酵素の活性は疾患株で修復株に比べて有意に高い値を示した。また、培養上清中に漏出するmiRNAは疾患株で伸展刺激により増加した。伸展刺激24時間後のサルコメア損傷修復遺伝子の発現量は疾患株で修復株に比べて有意に高い値を示した。このことから、疾患株では伸展刺激により筋逸脱酵素とmiRNAの漏出がより起きやすく、サルコメア損傷がより強く発生していることが明らかになった。
|