研究課題/領域番号 |
21K17594
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研究機関 | びわこ成蹊スポーツ大学 |
研究代表者 |
呉屋 良真 びわこ成蹊スポーツ大学, スポーツ学部, 助手 (10879745)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 運動視 / 視覚情報処理 / 視機能トレーニング / 視覚運動 / パフォーマンス |
研究実績の概要 |
球技スポーツのパフォーマンスには、視機能が大きく貢献している。その視機能を向上させるためのトレーニング方法も多く考案されているが、実際のパフォーマンスがどれほど改善されているかを検証することは困難である。本研究では、運動知覚に関する研究で広く用いられているランダムドットキネマトグラム(無数の動くドット)を視覚刺激とした視機能トレーニングが視覚運動パフォーマンスを向上させるか、その神経機構を明らかにすることを目的とする。本年度は、ボールや人といった物体の動きを検出・弁別能力を向上させることを目指した視機能トレーニングの構築に着手した。トレーニング実施者の眼前には、眼前に設置された液晶ディスプレイ内の任意の領域で、ランダムドットキネマトグラムが作り出した運動方向を回答させた。その回答速度(反応時間)が速いほど、トレーニング実施者のその日のプレーコンディションが良いという相関か関係が得られた。つまり、動きを検出・弁別する速度は、実際のパフォーマンスにも影響している可能性があることが示唆された。そこで次年度は、本年度に構築した視機能トレーニングとラボ実験における視覚運動パフォーマンスとの関係について調査し、脳波を測定することでその神経機構の解明を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
構築中である視機能トレーニングの成績がいい日は、その日の個人のプレーコンディションもいいという相関関係がみられた。しかし、新型コロナウイルスの影響により、対象者のコンディションを一定期間内追跡することが困難であったため、サンプル数は少ない。
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今後の研究の推進方策 |
視機能トレーニングのブラッシュアップを行いつつ、ラボ実験における視覚運動パフォーマンスに着目して検証を実施する。また、モノの動きによって誘発される脳波を計測することで、視機能トレーニングによって視覚運動パフォーマンスを向上させたときの神経機構に迫る。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該度に研究内容について論文投稿を予定していたが、年度内に投稿ができなかったため未使用額が生じた。
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