健常大学生を対象とし、片脚でのジャンプ着地時の下肢関節の運動と下肢筋活動を記録した。その結果、膝関節疲労課題では膝関節の外反が発生し、股関節疲労課題では膝を内旋させる外力が加わり、双方の疲労課題ともに大腿四頭筋の筋活動が増加した。さらに、膝関節疲労課題にて膝関節外反が発生した群では大腿四頭筋の筋活動が低下し、股関節内旋モーメントが発生した。経時的変化では、股関節疲労課題では前額面、膝関節タスクでは矢状面の変化が課題15分後まで生じた。本研究から、ACL損傷予防のために膝関節外反を抑制する戦略を考案する際には、股関節の機能や疲労課題15分以上の経過観察が必要であることが示唆された。
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