研究課題/領域番号 |
21K17612
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研究機関 | 環太平洋大学 |
研究代表者 |
平塚 卓也 環太平洋大学, 体育学部, 助教 (40880943)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アクター行動 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、戦後体育行政の形成過程を歴史学の手法を用いて明らかにすることであり、2021年度は、当該目的を達成するための分析枠組みの精緻化及び史資料の収集を研究計画としていた。 本年度の実績としては、まず、戦後体育・スポーツ政策史に関する研究の研究方法を検討し、課題を提示した。そのうえで、本研究では、分析枠組みとして政策学の研究方法を補助的に応用して、政策形成過程を分析することを試みた。具体的には、制度によるアクター行動の制約、すなわち、①参加の制約、②行動選択の制約という2点から政策形成過程を分析したことである。これによって、体育・スポーツに関する政策決定を構造的に把握することでき、その成果は原著論文として学会誌に掲載された。今後は、この分析枠組みをさらに修正、発展させながら、次年度の研究計画である1958年の文部省体育局設置の政策形成過程について検討することが課題となる。 つぎに、史資料の収集については、文部省体育局長や保健体育審議会委員等を務めた文部官僚の関係資料について収集することができた。また、日本体育協会の関係資料についても、先行研究等を参照しながら、収集すべき資料のおおよそのリスト化ができた。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行によって、関係資料を所蔵している資料室を訪問、資料収集をするには至らなかったので、これは次年度と課題となっている。 以上のように、2021年度は、予定していた研究計画の大部分は遂行したが、若干の課題は残すこととなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大により、資料調査が予定通りに進まなかったためである。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度に実施できなかった資料調査を実施し、2022年度の研究計画である、1958年の文部省体育局設置の政策形成過程について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じているが、159円であり、誤差の範囲である。
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