研究課題/領域番号 |
21K17635
|
研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
田名辺 陽子 東洋大学, 健康スポーツ科学研究科, 学術振興会PD (90781873)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | クルクミン / 筋力トレーニング / 筋肥大 |
研究実績の概要 |
高齢者の参加者を募集することが難しかったため、研究実施計画の一部である若年者を対象に、長期的なクルクミン摂取がトレーニング後の筋適応に及ぼす影響を検討した。参加者は、筋力トレーニングの経験が無い者、または1年以内に週一回以上の筋力トレーニングを行っていない者とした。参加者は、事前に測定されたレッグプレスの最大挙上重量および性別をもとにクルクミン群またはプラセボ群に割り当てられ、実験期間中を通してクルクミンまたはプラセボのどちらかを摂取した。筋肥大を誘発する筋力トレーニングプログラム(最大挙上重量の70%~85%、3回/週、12週間)を用いて7種類のエクササイズ(下半身のトレーニング:スクワット、レッグプレス、ニーエクステンション。上半身のトレーニング:ベンチプレス、シーテッドロー、ラットプルダウン、ショルダープレス)を行った。また、そのうちの週2回のトレーニングセッションはインストラクターにより直接指導され、負荷はセッションごとに調整された。トレーニングの前後に、筋機能指標(等速性・等尺性最大筋力、ジャンプテスト、最大挙上重量)、身体組成(二重エネルギーX線吸収測定法、超音波)を行った。さらに、大腿部より筋生検を行い、筋の適応に対するクルクミンの効果を検討した。これらが明らかになれば、これまで報告されてきた試合などの急性期だけではなく、トレーニング期においても筋力や筋量の保持にクルクミン摂取が有用である可能性を示すことができる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
所属している海外の研究機関のセメスターの都合により実験の開始がやや遅れ、日本の年度内に実験・分析は完了しなかった。しかしながら、現在介入は順調に進められており、参加者のトレーニング状況はおおむね良好で、高いモチベーションで練習に取り組めている。以上より、データコレクションが進んでおり、実験終了の目途が立っていることから、おおむね順調に進行していると考えられる。
|
今後の研究の推進方策 |
すべての参加者へのトレーニング介入が終わり次第、分析を開始する予定である。筋肥大および筋機能に対するクルクミン摂取の影響を検討する。また、急性セッション(1回の筋力トレーニング)も行い、その前後において筋機能の評価および筋生検を行う。筋タンパクの合成・分解経路にクルクミンが及ぼす影響について検討予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
現在データコレクション中であり、まだ実験が終了していない。サンプルの分析・解析に経費が必要なことから繰り越した。繰り越した経費は、次年度の実験終了後の分析・解析に充てる予定である。
|