研究課題/領域番号 |
21K17654
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
横山 友里 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30781231)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | たんぱく質 / 予測モデル / 高齢者 |
研究実績の概要 |
高齢期のフレイル予防にむけてたんぱく質摂取の重要性が注目されているが、日本人高齢者の摂取実態をみると多くの高齢者がフレイル予防に必要なレベルを満たしていない。たんぱく質摂取量の不足を防ぐためには、たんぱく質摂取量の不足に対する気づきを促し、行動変容に結びつけることが望ましいが、日常的にたんぱく質摂取量の不足リスクを把握することは容易ではない。本研究では、簡易な質問により、たんぱく質摂取量の不足リスクを簡便かつ迅速に評価する予測モデルを開発すること(研究①)、予測モデルを基に、不足リスクの評価・改善に活用できるモバイルアプリケーションを開発し、たんぱく質摂取量の不足リスクの改善に対する有用性を検討すること(研究②)を目的としている。 今年度は、予測モデルの開発に関する検証として、令和3年度に作成したデータセットを用い、たんぱく質摂取量1.0g/kg未満を不足リスクありとした場合の解析、実測体重ではなく調整後体重(adjusted body weight)当たりのたんぱく質摂取量を用いた場合の解析を実施した。たんぱく質摂取量1.0g/kg未満を不足リスクありとした場合の予測精度については、たんぱく質摂取量1.2g/kg未満を不足リスクありとした場合と同様であった。一方、調整後体重当たりのたんぱく質摂取量を用いた場合、予測精度が低くなる傾向がみられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究成果の一部について国際栄養学会議(22nd IUNS-ICN)にて学会発表を行ったが、論文化が遅れているため。
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今後の研究の推進方策 |
開発した予測モデルを実装し、スマートフォン等から回答でき、個別の診断結果や、食習慣改善に向けた具体的なアドバイスが受け取れるWeb版の予測ツールを開発する。高齢者の介護予防や健康づくりの現場で活用してもらい、有用性を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究成果の論文化など令和4年度に予定していた研究計画に遅れがあり、次年度使用額が生じた。生じた次年度使用額については、令和4年度に実施できなかった計画に関する消耗品、論文投稿料・掲載料等に使用する予定である。
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