加齢や現代の生活習慣に伴う筋萎縮は健康寿命の低下に直結するが、その発症・進展機序は明らかにされていない。我々は、高食塩摂取が筋委縮のリスクとなることを報告している。高食塩摂取マウスの筋肉組織を用いて、RNA sequencingにより全転写物の塩基配列を測定し、バイオインフォマティクス解析を行ったところ、様々な加齢性変化を促進する遺伝子であるATP6ap2が高食塩摂取に伴う筋萎縮と関連していることを同定した。ATP6ap2に対するワクチンを作製し、その投与により、高食塩負荷に伴う筋萎縮を予防できることを見出した。本研究に関するワクチンに関しては、筋委縮予防への有効性も含め、特許申請を完了した。
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