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2021 年度 実施状況報告書

運動が有する肥満・糖尿病の改善効果を増強するフィトケミカルの探索

研究課題

研究課題/領域番号 21K17694
研究機関名城大学

研究代表者

都築 孝允  名城大学, 薬学部, 助教 (20780068)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード運動 / ケルセチン / レドックス制御 / Nrf2 / AMPK / ACC
研究実績の概要

本研究の目的は運動とフィトケミカル投与の併用による肥満・糖尿病の予防・改善効果を明らかにすることである。
本年度は、運動とフィトケミカル投与の併用による一過性の影響をエネルギー代謝に関わる細胞内シグナル伝達に着目して検討した。実験動物にはC57BL/6Jマウスを用いて、高脂肪食(60% fat/kcal)を4週間給餌し、肥満を誘導した。フィトケミカルの1つであるケルセチン(10 mg/kg または 50 mg/kg)を一過性に経口投与し、その30分後に運動負荷として60分間のトレッドミル走(15 m/分、傾斜10°)を実施した。運動直後に腓腹筋を摘出し、ウェスタンブロット法にてAMPKおよびACCのリン酸化率を評価した。運動によりAMPKおよびACCのリン酸化率は有意に上昇したが、ケルセチン投与は運動によるこれらのリン酸化率の上昇を用量依存的に抑制する傾向を示した。
また、運動による細胞内シグナル伝達の変化に対するレドックス制御機構の関わりを検討するために、主要な転写因子であるNrf2の遺伝子欠損マウスを用いて、一過性のトレッドミル運動(15m/分、60分、傾斜10°)を負荷した。運動直後に腓腹筋を摘出し、AMPKおよびACCのリン酸化率を分析したところ、野生型およびNrf2欠損マウスの骨格筋において、運動後のAMPKおよびACCのリン酸化率は上昇したが、Nrf2遺伝子欠損の影響は認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画に沿って順調に進展しており、本年度の研究目的を十分に達成していると考えられるため。

今後の研究の推進方策

次年度は、ケルセチン以外のポリフェノール類や含硫化合物など異なる種類のフィトケミカルを用いて運動との併用効果を検討する。運動と組み合わせるフィトケミカルの選定にあたり、フィトケミカル投与のみで抗肥満・抗糖尿病作用を示すものを見つけ、運動との併用効果の検討に繋げるという方針で進めていく予定である。
また、分子メカニズムの解明のために、Nrf2遺伝子欠損マウスから得た初代培養細胞を用いた実験系の確立を目指す。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 持久的トレーニングとケルセチン投与の併用が肥満マウスのインスリン抵抗性に与える影響2021

    • 著者名/発表者名
      加順梨紗、都築孝允、鈴木良、上島将史、牧原謙成、根岸隆之、湯川和典
    • 学会等名
      第76回日本体力医学会大会
  • [学会発表] ケルセチン投与は健常および肥満マウスの骨格筋における運動後のAMPK活性化を抑制する2021

    • 著者名/発表者名
      上島将史、都築孝允、牧原謙成、根岸隆之、湯川和典
    • 学会等名
      第76回日本体力医学会大会

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公開日: 2022-12-28  

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