研究課題/領域番号 |
21K17694
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
都築 孝允 名城大学, 薬学部, 助教 (20780068)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | フィトケミカル / 耐糖能 / インスリン抵抗性 / 含硫化合物 / レドックス制御 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、運動とフィトケミカル投与の併用による肥満・糖尿病の予防・改善効果を明らかにすることである。 本年度は、運動と組み合わせることで肥満・糖尿病の改善効果を増強する可能性を秘めたフィトケミカルを選定するために、まず投与のみで抗肥満・抗糖尿病作用を示すフィトケミカルを探索した。高脂肪食(60% fat/kcal)を給餌したC57BL/6Jマウスを用いて、フィトケミカルの分類のうち、ポリフェノールであるケルセチン(50 mg/kg)、含硫化合物であるジアリルジスルフィド(100 mg/kg)およびアリルイソチオシアネート(100 mg/kg)、アルカロイドであるピペリン(10 mg/kg)、テルペノイドであるリモネン(100 mg/kg)のいずれかを8週齢時から週5日、8週間、経口投与した。その後、腹腔内糖負荷試験およびインスリン負荷試験により、全身性の耐糖能およびインスリン抵抗性を評価した。また、5時間絶食の後、血液を採取し、空腹時血糖値および空腹時インスリン濃度を測定した。 その結果、含硫化合物であるジアリルジスルフィドまたはアリルイソチオシアネートの投与により、肥満マウスにおけるインスリン抵抗性の改善が認められた。一方、ポリフェノールであるケルセチンおよびテルペノイドであるリモネンの投与においては、耐糖能およびインスリン抵抗性の改善は認められなかった。アルカロイドであるピペリンについては、糖負荷試験およびインスリン負荷試験において耐糖能およびインスリン抵抗性の悪化を示す結果となったが、空腹時血糖値および空腹時インスリン濃度は低下しており、一致した見解が得られていないため、再検討の予定である。 さらに、それぞれのマウスから肝臓、骨格筋(腓腹筋)、白色脂肪および褐色脂肪を摘出し、形態的な変化や糖・脂質代謝やレドックス制御機構に関わるタンパク質の発現について分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度の実施状況報告書で示した研究の推進方策に従い、研究を進めることができ、本年度の研究目的を十分に達成していると考えられるため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の結果から、フィトケミカルのうち含硫化合物が肥満・糖尿病の改善に対して効果が高いと考えられたため、次年度は含硫化合物による抗肥満・抗糖尿病作用における分子メカニズムの解明を進めるとともに、肥満・糖尿病の改善に対する運動と含硫化合物の併用効果を検討する。
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