研究課題
ビタミンCはDNA脱メチル化酵素Ten-eleven translocation (Tet)の補因子として作用し、エピゲノム調節に関与することがわかってきた。しかし、表皮角化におけるエピジェネティクス制御機構はよくわかっていない。我々は、ラット由来表皮角化細胞NRKを用い、ビタミンCがTetを介して発現を制御する遺伝子群のスクリーニングを行った。その結果、コーニファイドエンベロープ関連遺伝子群が抽出された。コーニファイドエンベロープは、角化細胞の分化に伴って発現し、角質細胞を包むタンパク質の総称で、ケラチン線維とともに角層を支え、皮膚バリア機能を担うものである。また、NRKの長期培養による角化過程でのビタミンCの作用を解析した結果、上記で同定された複数の遺伝子(未発表)のタンパク質発現量は、それぞれ角化段階によって変化するタイミングは異なったものの、ビタミンCの存在下で有意に増加することが分かった。本研究成果は、表皮角化のエピジェネティクス制御機構における新たなビタミンCの機能の発見として注目される。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
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