• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

スキャン設計の再利用による低コストなトランジスタ劣化量診断

研究課題

研究課題/領域番号 21K17723
研究機関福岡大学

研究代表者

西澤 真一  福岡大学, 工学部, 助教 (40757522)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード集積回路 / フリップフロップ / 記憶保持特性 / NBTI / モニター回路
研究実績の概要

集積回路中のトランジスタの特性劣化を低コストで診断する.スキャンフリップフロップに注目し,その記憶特性の変動からトランジスタ特性劣化を予測する.スキャンフリップフロップは機能テストを目的として集積回路中に広く利用されており,スキャンフリップフロップをトランジスタ特性診断に再利用する事で,特性診断のための専用回路を利用せずにトランジスタ特性劣化を可能にする.
2021年度は回路シミュレーションによってトランジスタ特性変動がスキャンフリップフロップの記憶保持特性に影響する事を確認し,トランジスタのゲート幅の変更によってフリップフロップの記憶保持特性に対する劣化遼の影響度を調節できる事を確認した.
一方で,過去に試作したチップにおけるスキャンフリップフロップの記憶保持特性の実測結果とシミュレーション結果が合わず,原因究明中である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2021年度は回路シミュレーションによってトランジスタ特性変動がスキャンフリップフロップの記憶保持特性に影響する事を確認し,トランジスタのゲート幅の変更によってフリップフロップの記憶保持特性に対する劣化遼の影響度を調節できる事を確認した.
一方で,過去に試作したチップにおけるスキャンフリップフロップの記憶保持特性の実測結果とシミュレーション結果が合わず,原因究明中である.そのため本年度はチップ試作を行うことができず,チップ評価に利用する測定機器購入についても見直す必要がある.

今後の研究の推進方策

トランジスタレベルの回路シミュレーションを用いて,引き続き実測とシミュレーションにおけるフリップフロップの記憶特性が合わない原因について調査を行う.またトランジスタモデルが実物に即していない可能性がある.実測できるチップはリング発振回路も搭載されているので,リング発振回路の実測特性とシミュレーションの比較からトランジスタモデルの評価,および校正について検討している.またそのための測定系の構築をしている.

次年度使用額が生じた理由

過去に試作したチップにおけるスキャンフリップフロップの記憶保持特性の実測結果とシミュレーション結果が合わず,原因究明中である.そのため自信を持って回路設計を行うことができないため,チップ試作を行うことができず,チップ評価に利用する測定機器購入についても見直しているところである.また旅費についてもCOVID-19パンデミックのため引き続き国内国外ともに出張する事ができず支出ができていない.

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi