最終年度に、細粒度ごみ排出量センシング基盤技術の開発は計画通りに完成し、当初の予想以上の社会実装を進めてきた。 (1)ごみ清掃車に搭載可能なセンシング装置を開発して、最大1年半以上、問題なくセンシングデータの送信を確認できた。本センシング装置に、ごみ清掃車後部に取り付けたカメラで撮影した動画を生かして、作業員らが集めたごみ袋の種類と数をセンシングして、自動的に計数する機能がする。(2)個人情報漏れの防止と通信費用の節約のために、本センシング装置に全ての画像処理をすませ、ごみ排出量データのみを送信する機能を実装した。通常でこういう処理は高額な計算機性能が要する。本研究開発は、エッジ処理の加速するアルゴリズムを開発して、処理速度倍以上の加速性能を実験で確認できた。(3)上記の研究技術の実用性を検証する同時に、ごみ排出量データを集めるために、2023年度まで、3自治体合計28台のセンシング装置で構成した、日本初の細粒度ごみ排出量センシング基盤を構築し、1年以上にわたりデータを集めてきた。(4)ごみ排出量のほかに、環境、時間、地域データとの連携分析可能な分析基盤を構築し、データの可視化や統計分析などの機能を開発し、ごみ排出量データに関する分析を容易に行える仕組みを作った(5)日本初の細粒度ごみ排出量データセンシング基盤として、そのデータの有用性を示すため、排出量データを活用したサービスの開発を始めた。特に、ごみ管理・収集・減量などの分野に展開する体制を作り、継続的に活動していく。 本研究開発の成果を発信するために、国際学会や展示会などで発表を行った。また、大学のオープンキャンパスや出張講義でもごみ排出量データを活用して、講義や勉強会を開催した。 以上本研究開発の成果となる
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