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2021 年度 実施状況報告書

深層生成モデルを用いたグラフ自動補完アルゴリズムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K17745
研究機関北海道大学

研究代表者

胡 晟  北海道大学, 化学反応創成研究拠点, 特任助教 (70846360)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードGraph Neural Network / Graph Mining / Graph Generation
研究実績の概要

本研究の目的であるGraph Neural Networkに基づく生成モデルを用いた自動補完アルゴリズムの開発について,3つのサブテーマのうち「①ユーザの編集を感知できるグラフ自動補完と補完結果のランキング」と「②グラフ分割によるGraph Neural Networkの学習」を中心に取り組んだ.
「①ユーザの編集を感知できるグラフ自動補完と補完結果のランキング」については,研究背景の調査及び代表的な分子グラフデータセットの特性分析に取り組んだ.特に,新規分子の設計は,特定のコアを部分構造として保持し,次々と原子や結合を順次追加することがわかった.その知見を踏まえ,ユーザの編集操作を『adopt, earse, replace』で構成されたシーケンスと定義し,多段階の分子補完手法を提案した.多段階による中間候補を出すことで,プロの化学研究者の勘・経験を活かすことができた.それに,Graph Neural Networkを使い,Scaffoldと分子グラフの相関関係を学習し,Scaffoldから分子を生成することができた.
「②グラフ分割によるGraph Neural Networkの学習」については,様々な既存分割手法を比較した上で,WilkensらのHierS法を使い,分割したサブグラフをトライ木索引に格納するScaffold Trie法を提案した.
主な実績としては,大量の分子グラフ学習データに基づくユーザの編集を感知できるグラフ生成モデルを開発し,評価に基づく性能の実証を行ったことが挙げられる.
提案した手法は,人工知能分野における主要国際会議のワークショップに採録された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究は順調に推移している.一部の成果は主要国際会議(AAAI)のワークショップ(DLG)に採録された.
研究背景の調査やアルゴリズムの開発については,当初の実施計画におおむね沿った形で進展している.また,成果を実用化するWebアプリケーションを実装することもできた.

今後の研究の推進方策

実施計画のとおり,サブテーマの「①ユーザの編集を感知できるグラフ自動補完と補完結果のランキング」を中心に行いつつ,「③システムとしての実装および評価」についても進める.特に新規分子探索・創薬分野におけるシステムの実装完了を目指し,ソフトウエアの公開などについての取り組みも行う.

次年度使用額が生じた理由

2022年2月にカナダで開催を予定していた国際会議AAAIは、コロナ流行の影響により、一時的にオンライン開催に変更された。 そのため、カナダへの渡航費は翌年度に繰り越された。
次年度使用額は、次年度のサーバ、書籍、ソフトウェアなどの購入に充当する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 その他

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Edit-Aware Generative Molecular Graph Autocompletion for Scaffold Input2022

    • 著者名/発表者名
      Sheng Hu, Ichigaku Takigawa, Chuan Xiao
    • 学会等名
      The Seventh International Workshop on Deep Learning on Graphs (DLG@AAAI'22 Workshop)
    • 国際学会
  • [学会発表] 深層生成モデルを用いた編集を意識した分子グラフ補完2022

    • 著者名/発表者名
      胡晟,瀧川一学,肖川
    • 学会等名
      第14回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム (DEIM2022)
  • [備考] Sheng Hu homepage

    • URL

      https://sheng-hu.github.io/

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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