これまでの人型ロボットの研究では,自立的な運動生成が目標とされており,工場の生産ラインなど限定された状況であれば問題はないが,様々な予測不可能な事象が生じる実環境であれば多くの事象を考慮した意思決定が必要であり,これを自立的に行う技術は未だない.一方,人間が行けない危険な場所での作業など,人型ロボットの活用が期待される場面は増えており,人間の操縦者の介入によるドア開けや道具の使用など遠隔作業技術の開発が進められている.本研究は,人型ロボットの実運用時の問題である作業時の安定性向上を人間の操作者により達成するものであり,人型ロボットの適応領域を拡大することで更なる問題・研究領域の創造に繋がる.
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