大規模プロテオーム解析では欠測値が生じるため欠測値補完が必要となるが、その欠測値補完をした後のデータには分散が過小に推定されるというバイアスが生じる。これはバイオマーカー探索の偽陽性確率を高めるため問題がある。そこで欠測値補完後の分散バイアスを補正する新たなアルゴリズムを開発した。そして、シミュレーションによってその有用性を示すとともに、実際のプロテオームデータに対して適用することで、提案手法の有用性を示した。本研究の成果をまとめると、以下のようになる。 [1] 欠測値補完手法の性能を評価する新たな指標を開発した。 [2] 分散バイアスを補正する新たなアルゴリズムを開発した。
|