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2024 年度 実績報告書

時系列解析による薬の作用メカニズム解明と新たな疾患治療候補薬の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21K17857
研究機関九州工業大学

研究代表者

岩田 通夫  九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (60746642)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード創薬 / 遺伝子発現 / 微分方程式モデル / 時系列解析 / システム生物学
研究実績の概要

本研究の目的は、数理モデルを用いて、薬がどのような時系列で生体システムに作用しているのか予測し、新しい治療候補薬を網羅的に探索することである。最終年度(令和6年度)の研究実施計画は、ヒト由来細胞特異的に構築した数理モデルに対して、薬の作用を時系列で予測した結果を基に、がん全般に対して適用可能な新しい治療候補薬を網羅的に探索することであった。特に、遺伝子発現データから薬の作用パスウェイを統計解析で同定し、その結果を基に、既知の抗がん剤と同様の作用パスウェイをもつ薬をがん治療候補薬として予測することを計画した。また、候補薬のうち、安全性の視点からも有望な候補薬についてはin vitro実験による抗がん作用の検証を行うことを計画した。
研究代表者は、乳がん由来細胞におけるシグナル経路に対して構築された数理モデルを用いて、その経路を標的にする薬の時系列の作用をシミュレーションし、その結果を基に、薬に対する応答遺伝子発現データを予測する手法を開発した。得られた遺伝子発現データを用いたパスウェイ解析や、乳がんを特徴づける遺伝子発現データとの相関解析により、抗がん作用候補薬を予測した。有望な候補薬について、in vitro実験において、細胞生存性や細胞死誘導能を評価し、抗がん作用が示唆される結果が得られた。
本研究の成果は、数理モデルに基づく時系列解析を介して薬の作用メカニズムを予測する手法を開発した点、予測した抗がん作用候補薬について、実験的に抗がん作用を検証した点である。開発したアルゴリズムを更に改善することで、精密医療への活用が期待される。

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公開日: 2025-12-26  

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