研究実績の概要 |
私は①2022年8月に白鳳丸KH-22-7航海を一ヶ月ほど参加し,必要な北太平洋海水を採取した.R3-R4に駿河湾および上記の航海で採取されたOP14測点の外洋海水を用いて②酸添加してから430日までの海水の保存時間を検討した;③UV照射が海水中の金属濃度測定に及ぼす影響を調べた.以上のUV照射についての結果は従来報告された結果と異なる部分があり,現在その原因を調べている.保存時間について,R5の結果見ると,1年保存すれば安定であるが(標準偏差5%以内),今年600日目の濃度を調べてから論文にまとめる予定である. また,④西部南太平洋の微量金属9元素の分布について検討し,スキャベンジ型元素に井つての論文を地球化学のトップジャーナルであるGeochimica et Cosmochimica Actaに発表した:(Zheng, L., T. Minami, S. Takano, and Y. Sohrin (2022), Geochim. Cosmochim. Acta, 338, 105-120.);⑤西部南太平洋の栄養塩型元素の論文は今海洋学の有名な雑誌であるMarine Chemistryに2回目の審査中である. その上,⑥私は2023年に白鳳丸KH-09-5航海で採取されたインド洋の未ろ過海水の分析を行い,全可溶態(tdMs)微量金属9元素の南北断面分布を明らかにした.当研究室で報告された溶存態金属濃度(dMs)と併せて,tdMsとdMsの差から置換活性粒子態金属濃度 (lpMs)を求めた.インド洋における熱水プルーム,大西洋深層水,および堆積物からの影響を解明しつつある.今年インド洋のlpMs特著を論文にまとめる予定である.
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