研究課題/領域番号 |
21K17935
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
茅根 由佳 筑波大学, 人文社会系, 助教 (70772804)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | インドネシア / イスラーム / イデオロギー |
研究実績の概要 |
本研究は、現代インドネシアにおけるイスラミック・ポピュリズムのイデオロギー、ネットワークと戦略を明らかにすることを目的としている。2021年度は、国際学会での発表(1件)と単著論文(英語1本)を発表した。 学会発表および単著論文では、インドネシアにおけるイスラーム主義の歴史的系譜をたどり、独立後のイスラーム政党マシュミ党からその後継組織であるインドネシア・イスラーム・ダアワ協会(DDII)、そして今日のイスラーム主義勢力に至る思想的変化を分析した。本分析を通じて明らかになったのは以下の2点である。1点目に、マシュミ党以降、インドネシアのイスラーム主義思想においては民主主義の擁護論に裏付けられる圧政批判と宗教的少数派に対する排他的思想が共存してきた。2点目に、こうした圧政批判と少数派に対する排他的論理の強弱は、政権との関係性によって規定されるというものである。 この着想をもとに、今日のインドネシアにおけるイスラーム主義のイデオロギーについて考察を深めるため現在単著本の執筆を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記の研究成果を出版することができた一方で、コロナ禍により計画していた現地調査を中止せざるを得なかった。国内の図書館、インターネットや手持ちの資料を用いて研究を進めているが、一次資料の収集が不十分である。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度も現地への渡航が困難である場合は、Zoomなどを用いたインタビュー調査や現地資料の取り寄せなどによって情報収集を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により、現地調査のための渡航ができなかったため。未使用額は今年度の情報収集に充てる予定である。現地調査を予定しているが、引き続き渡航が困難な場合にはzoomを通じたインタビュー調査のほか、現地から一次資料(議会制民主主義時代のイスラーム政党マシュミ党に関する書籍、およびその系譜にある知識人や政治家の著作などを想定)を取り寄せるなど、国内を拠点に情報収集を行うための費用に充てる予定である。
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