研究課題/領域番号 |
21K17951
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
王 冰 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 助教 (90843524)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 中国デジタルガバメント |
研究実績の概要 |
本研究はデジタル時代における中国政府のデジタルガバメントの戦略及びデジタルメディア開設の戦略を明らかにしようとする。近年、習近平政権で社会全体のデジタル化を進めるにより、デジタルエコノミー、コロナ対策、社会の管理など様々な面で政府のデジタルガバメントを取り組んでいる。同時に、政府は自ら発信を行うために、デジタル技術を利用し、SNSやプラットフォーム、アプリケーションなどの政府系のメディア(「政務ニューメディア」を積極的に開設している。2021年度には、近年中国政府のデジタルガバメントとデジタルメディアに関する政策文書、公開条例、政府報告及び毎年に出版されている『全国新興メディア報告書』などの資料を収集し、分析を行った。その成果は以下の通りである: まず、中国政府のデジタルメディア開設の戦略について、英語の国際学会で口頭発表を行った:国際学会The 12th Asian Conference on Media, Communication & Film (MediAsia2021)で「The Role of “Governmental Media” in Chinese Digital Government”」というタイトルの口頭発表を行った。本発表は中国政府デジタル技術を利用した政府系のSNSやプラットフォームメディアの開設を政府のデジタルガバメントとして位置づけ、政府系のデジタルメディアの新たな動向について考察した。 また、中国政府のデジタルガバメントについて、2021年11月に中国中山大学との共著図書・『2021年度中国インターネットとガバナンスの学術報告書』を刊行した。本報告書は中国、日本、シンガポール、イギリスなどの世界各国のデジタルガバメントの最新動向について考察しました。 2022年度は上記の研究成果を生かし、中国で現地調査を行い、一次資料を収集を行う。具体的な事例研究を通じて中国政府のデジタルガバメント及びデジタルメディア開設の最新動向について分析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画の通り、本研究の初年度に中国政府の政策文書及びデジタルメディア発展動向の資料を収集し、順調に研究を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は中国政府のデジタルガバメントとデジタルメディアの開設について、現地調査を行う予定である。地方の上海と広州市の事例研究を行い、地方政府のデジタルガバメントの取り組み及び政府系のデジタルメディアの運営について現地調査を行い、一次資料を収集する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度にコロナウイルス感染症の影響で中国への現地調査が中止となったため,未使用額が発生した。 次年度は研究計画の通り、現地調査を実施する予定がある、旅費と人件費・謝金が発生する。中国政府のデジタルガバメントとデジタルメディアに関して、地方の上海と広州市の事例を選び現地調査を行う予定である。上海と広州の地方政府のデジタルガバメントとデジタルメディアの運営について、現地 調査を通じて一次資料を収集する。
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