研究課題/領域番号 |
21K17965
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研究機関 | 玉川大学 |
研究代表者 |
市川 章子 玉川大学, リベラルアーツ学部, 非常勤講師 (60866458)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 東アジア / 医療・福祉 / 通訳・言語専門家 / 国際比較 / 複線径路等至性アプローチ(TEA) |
研究実績の概要 |
本研究では、日本の医療・福祉分野における通訳・言語専門家の国家資格の確立に向けた議論を進めるために、国際比較研究を実施する。東アジア地域での福祉施設のフィールドワークをもとに、3つの地域の介護や介助の現状と言語の関係をTEAを用いて解明することを目的とする。多文化に関わる人々が文化を理解して対処する能力の向上のための実践方法について東アジア地域の状況を把握し、新しい政策の構築への貢献を目指す。 令和3年度は、日本国内でのフィールドワーク、東アジア地域の海外研究者への聞き取りを実施することができた。その一部を、2022年2月19日に開催された2022次世代日韓研究者学術大会で「日本における外国人住民の福祉制度活用の課題」をテーマに報告した。この論文では、日本における外国人住民の福祉制度活用の課題を明らかにするために、古くから在日コリアンが多数居住する地域でフィールドワークとインタビュー調査を実施し、得られた結果を分析し可視化した。 第一に、長期的な支援が実施可能な環境をつくり、介護従事者が余裕をもって仕事ができるようなシステムの構築が課題であることが明らかになった。第二に、介護従事者は、行政の境を超えた広域連合での支援モデルを必要としていた。日本で暮らす人々が自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるような社会の実現に向けて、今後も事例収集やフィールドワークを継続し、介護従事者及び福祉や医療の専門家や行政職員とともに社会的および公的な支援について検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響で、海外での研究活動に制限があったため、Web会議ツールを使って研究活動を実施した。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度の研究活動については、日本国内は計画通り実施する。海外の研究活動については、渡航が難しい場合は、Web会議ツールや質問紙などを用いた研究に変更し、研究を遂行する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響で、海外での研究活動ができなかったため、次年度使用額が生じた。次年度、海外または国内の研究活動に充てる。
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