研究課題/領域番号 |
21K17971
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
鈴木 富之 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 講師 (30725974)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | オルタナティブ・ツーリズム / ニューツーリズム / 宿泊施設 / ホテル / 湯治 / 温泉観光地域 / 都市構造 / サイクルツーリズム |
研究実績の概要 |
2021年度は(1)首都圏外縁部における温泉観光地域の変容に関する研究,(2)首都圏外縁部の都市中心部における宿泊施設の立地と経営戦略の関係に関する研究,(3)首都圏外縁部の大学生における余暇活動の現状に関する研究,(4)ニューツーリズムの先進事例に関する調査研究などの成果をまとめた。 (1)については、板室温泉の湯治宿がスポーツ合宿やアート、ペットなどの趣味を活かした経営を志向したり、建物や設備の高級化を図っていたりすることが明らかとなった(鳥水梨歩・鈴木富之2021.那須塩原市板室温泉における宿泊施設の経営特性.地域デザイン科学10:349-377)。 (2)については、長野市中心部の都市構造と経営戦略の関係を明らかにし、その成果を学会誌にまとめた(鈴木富之2022.長野市中心部における宿泊施設の立地と経営戦略の関係.総合観光研究20:45-54)。 (3)については、外食行動およびインターネットショッピングに注目し、大学生の余暇活動の特徴について明らかにした(鈴木富之ほか2021a.大学生における外食行動の特徴とその意義.地域デザイン科学10:333-348/鈴木富之ほか2021b.大学生におけるインターネットショッピングの特徴とその課題.地域デザイン科学10:311-331)。 (4)については、しまなみ海道のサイクルツーリズムの調査を行い、国内在住のサイクリストの周遊行動特性について明らかにした(田中春良・鈴木富之2021.しまなみ海道サイクリングロードにおけるサイクリストの周遊行動特性.地域デザイン科学10:189-207)。 このほか、地域デザインの調査技法をまとめた書籍に、観光地域の調査手法などをまとめた(地域デザイン科学研究会2022.『地域デザイン技法』北樹出版)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Covid-19の影響を見越し、首都圏外縁部(長野市中心部や板室温泉)へのフィールドワークを終えていたため、その成果をまとめることに専念し、論文として公表することができた。一方で、ニューツーリズムの先進事例地域である瀬戸内地域(とくに、しまなみ海道)への現地調査を実施することができたものの、8~9月期および2~3月期にフィールドワークを行う予定であったが、Covid-19の影響により出張取り止めが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
首都圏外縁部の観光地域に関する研究については、新たな観光地域への調査を開始したい。また、すでに調査済の内容についても追加調査を行いつつ、成果としてまとめていきたい。ニューツーリズムの先進事例地域の視察調査については、Covid-19による移動制限などを考慮に入れつつ、計画を立てていきたい。
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