研究課題
若手研究
荷電粒子ビームの大強度化における空間電荷効果によるビーム品質低下を抑制するためのビーム輸送用デバイスとして永久磁石を用いた機能結合型集束磁石を開発した。この集束磁石では主たる集束磁場となる4極成分に加えて、空間電荷効果の影響を補正するための高次成分となる8極成分を重畳して発生させることができる。本研究では、機能結合型集束磁石の磁気回路設計を確立し、プロトタイプを製作してその性能を評価した。
量子ビーム科学
大強度荷電粒子ビームは現代科学技術を支える基盤技術であり、物理学などの基礎科学のみならず生命科学や産業応用などに広く利用されている。ビーム強度が大きくなることは実験時間の短縮などにより、多くのユーザーにビーム利用機会を提供できるメリットにつながるが、ビーム内部の空間電荷効果によるビーム品質の低下が問題となる。本研究で開発したビーム集束磁石はビーム品質の低下を抑制する機構を有しており、大強度かつ高品質のビームの提供を可能とする。