次世代光源での極低エミッタンス実現に必須なバンチ伸長時の過渡的ビーム負荷補償には、RF空洞に発生する過渡的電圧を補償可能な広帯域空洞が必須となる。そこで申請者は電磁場シミュレーションを用いて空洞形状の最適化を行い、世界で初めて空洞の具体的なデザインを提唱した。そしてこの補償空洞の性能実証のため、低電力モデルの設計と製作を行ない、その性能評価を行なった。RF特性の性能評価ではデザインした空洞が過渡的電圧変動を補償するのに十分な応答速度を持つ事を実証した。また空洞に発生する高次の寄生モードが十分に小さい事を実測し、申請者が設計した補償空洞が実際に次世代光源で使用可能である事を実証した。
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