明治期に開設され現在まで経営が続いている歴史的農畜産業施設の事例として①岩手県小岩井農場、②群馬県下仁田町神津牧場、③栃木県那須塩原市那須千本松牧場、加えて戦後の観光・レクリエーションの大衆化を背景に開設された事例として④群馬県渋川市伊香保グリーン牧場、⑤千葉県富津市マザー牧場の実地調査を行った。開設年度、敷地面積、所在地などの情報に加え、1)土地利用の経年変化(施設更新、敷地拡張など)、2)牧場敷地の選定経緯、3)敷地計画の策定経緯、4)周辺地域の産業への影響、5)牧場施設一覧、といった構成要素の抽出と整理作業を進め、歴史的経緯も含めた牧場施設としての変容過程について知見を得た。
|