本研究では,線維化を詳細に評価する光学的手法の開発を目的として,1.SHG光観察および偏光分解SHG解析の観察系構築と線維化生体組織の観察への応用を行い,偏光分解SHG解析から得られるコラーゲン配向度が線維化のステージを反映しうることを示した.次に,2.ブリルアン散乱顕微鏡を開発とMASHモデルマウスの肝臓組織中の脂肪滴観察への応用により,脂肪滴の力学的特性の観点からMASLD進行評価の実現可能性を示した.最後に,3.線維化進行によるコラーゲン分布および局所的な弾性率の変動の可視化を目指したSHG顕微鏡とブリルアン散乱顕微鏡の融合によるマルチモーダル顕微鏡を開発した.
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