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2023 年度 実施状況報告書

超音波剪断波を用いた腫瘍硬度による、 膵癌viability評価方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21K18060
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

河端 悠介  兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90899113)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード膵癌 / 剪断波超音波エラストグラフィー
研究実績の概要

近年、膵癌は増加傾向にある。一方、膵癌は悪性度が強いため切除後の再発率が高く、術後の5年生存率は20-40%と不良である。治療成績の向上には、手術前後の化学療法を加えた集学的治療が必要である。膵癌に対する化学療法の至適期間を決定するには、正確な効果判定法の確立が必須である。その効果判定には造影CT、造影MRIを用いることが多く化学療法前後の腫瘍径が効果判定の基準になる。しかし実際は、腫瘍細胞壊死の程度(viability)が最も重要である。現在のところ腫瘍のviabilityを正確に判定できる検査は開発されていない。超音波エラストグラフィーは硬度測定に用いられ、①物体内部を伝わる剪断波の伝播速度(弾性値)を測定するShear wave法と②力が加わった際の組織の歪みを測定するStrain法が広く使用されており、申請者らは前者①(SWUE)を用いている。申請者らは, 膵癌患者において術中SWUEによる非癌部の膵硬度は膵線維化と相関し術後合併症(膵液瘻)を予測できることを報告した(Kawabata Y et al.Pancreas 2020)。UEでは、造影剤は不要である。一方、腫瘍の効果判定に用いられる造影CT、造影MRIに比べ、簡便な検査で腎機能が低下している患者、造影剤アレルギー既往の患者でも使用できる。また、CTのように被爆しなくてよい。
癌微小環境において、癌関連線維芽細胞(cancer associated fibroblast, CAF)はコラーゲンを産生し腫瘍の線維化(硬度)との関連性が示唆されている。化学療法により癌細胞ばかりでなくCAFも壊死する。
本研究ではこれらの点を踏まえ、SWUEを用いて化学療法による腫瘍硬度の変化とviabilityとの関連性を明らかにし、新しい腫瘍viability判定法を開発する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

剪断波超音波エラストグラフィーを受けた患者数は増えてきたが、まだ十分な患者数ではない。

今後の研究の推進方策

今後、剪断波超音波エラストグラフィーを受ける患者数を増やして、解析していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

患者数が少なく、少額しか使用していない。2024年度に免疫染色の備品に使用する予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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