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2021 年度 実施状況報告書

わが国におけるドラッグラグの現状と課題

研究課題

研究課題/領域番号 21K18094
研究機関新潟大学

研究代表者

田中 基嗣  新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (40755740)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワードドラッグラグ / 新薬 / 薬事承認 / レギュラトリーサイエンス
研究実績の概要

本研究は、2023年までの約20年間に日米欧で承認された新有効成分含有医薬品(New active substance:NAS)を調査して、承認日、薬効・疾患領域(効能・効果に基づく)、米国及び欧州承認の有無、臨床データパッケージ、開発戦略、開発企業国籍、オーファン指定等を網羅したデータベースを作成して、ドラッグラグに関する各種解析を行うものである。今年度は、2008年から2020年までに日米欧で承認されたNASのデータベースの一部を作成した。NASリストは、日米欧を含む世界主要薬事規制当局の医薬品承認品目の年次報告書を発行しているCentre for Innovation in Regulatory Science(CIRS)から入手した。データの正確性を担保するために、NASリストを日米欧の薬事規制当局であるPMDA、FDA、EMAの公開データと突合させたところ、CIRSが判定したNASと薬事規制当局がNASとして取り扱っている品目に差異がみられた。CIRSは、同一作用機序であって後から承認されたものはNASとして扱わない。他方、PMDAは審査中の未承認薬剤と同一作用機序の薬剤が承認申請された場合は、NAS区分で審査を開始しており、同一作用機序の薬剤が先に承認された後に承認した場合もNAS区分のまま承認結果を公表している。このことが、CIRSと薬事規制当局がそれぞれ認めるNASに差異を生じている原因と考えられた。米国FDAや欧州EMAの公開情報とCIRSの判断に違いが見られた原因については今後精査が必要である。他方、CIRSのNASリストから脱落したものも少なくなく、CIRSと協議した結果、NASリストに新規に登録されるものが複数認められた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

CIRSが判定したNASと日米欧薬事規制当局がNASとして取り扱っている品目に差異がみられたため、データの正確性を担保するためにCIRSと協議する必要性が生じたが、研究計画上は、2021年度から2023年度までデータベースの作成を行う予定であり、おおむね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

CIRSが毎年5月に発表している主要薬事規制当局で承認されたNAS情報について、引き続き協議する。研究協力者との連携も推進していく。最終的なデータベースを公開するための基盤整備のためホームページ作成にも取り組む。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の流行のため、学会参加がWeb主体となり、交通費等の使用金額が小さくなったため、次年度使用額が生じた。新型コロナウイルス感染症が鎮静化した場合には、積極的に学会活動を行う予定であり、予算を使用予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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