研究課題
本研究は、これまでに主観的に評価されてきた内視鏡外科技術の“定量化”と“セルフフィードバック“が可能な教育システムの構築を目指すものである。主にartificial intelligence(AI)を用いた内視鏡手術トレーニングシミュレータにおける鉗子操作の客観的評価システム開発および吻合操作中の牽引力をリアルタイムに測定可能な腹腔鏡下腸管吻合術モデルの開発を行った。AIを用いた鉗子操作評価システムについては初期モデルの開発が予定通り完了した。また腹腔鏡下腸管吻合術モデルについても初期モックアップは作成が完了した。2023年度は手技データとして日本小児外科学会の秋季シンポジウム参加者を対象に展示デモを行い20名の被験者データを収集した。また鉗子軌道を評価するAIモデルについては2023年7月に開催されたIPEG’s 32nd Annual Congressで発表を行い、現在は論文投稿中である。こちらの鉗子操作評価システムについては現時点での技術的課題は残るが,鉗子の追従安定性を向上させ,背景のばらつきによる検出精度の問題を軽減することで,AIを活用した鉗子操作評価システムの高度化が期待できると考えられた。具体的には学習に使用した背景以外では精度が低下することについては、開発に使用した動画以外の背景を学習に追加することで精度を向上させる。また鉗子の重なりや回転によって追跡ができない期間が発生することについては安定したkey pointsを選別した上で追跡を行うことで追跡を安定化させる予定である。
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