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2021 年度 実施状況報告書

慢性創傷における滲出液エクソソーム解析による基礎と臨床の電気刺激療法の効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 21K18107
研究機関奈良学園大学

研究代表者

吉川 義之  奈良学園大学, 保健医療学部, 専任講師 (00849036)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード電気刺激療法 / 慢性創傷 / 褥瘡 / 線維芽細胞 / 物理療法
研究実績の概要

本研究の目的は慢性創傷の治癒に必要となる線維芽細胞に対して電気刺激を実施し,線維芽細胞より生成されるコラーゲン,エラスチン産生および血管新生に最適な電気刺激条件を検証することである。慢性創傷の治癒には線維芽細胞から生成させるコラーゲンやエラスチン産生により肉芽が作られ,肉芽に新生血管による栄養が補われることにより良性肉芽へと変化し,瘢痕組織となり治癒する。これらのことから,申請者は電気刺激により線維芽細胞の増殖に加えコラーゲン,エラスチン産生および血管新生による血流改善が促進されると考えた。これまで申請者は線維芽細胞に対して電気刺激を実施し生細胞数が増加することを確認してきた。今後,コラーゲン,エラスチンの産生および血管新生における最適な電気刺激条件を検証することにより,電気刺激は線維芽細胞の増殖に加えコラーゲン,エラスチン産生の増加および血管新生を促し,肉芽組織・瘢痕組織による修復を促進させると考えている。
2021年度については,線維芽細胞を培養するディッシュ内で電気刺激を実施するため,イオン化傾向が小さい白金を用いて電極付のディッシュの蓋を作成した。その上で線維芽細胞に電気刺激を実施し,細胞毒性がないことを確認した。さらに,線維芽細胞より生成されるコラーゲン,エラスチン産生および血管新生に有効とされる電気刺激の刺激条件を検証した。
結果は仮説としていた刺激条件では差が認められなかった。そのため現在,線維芽細胞の培養環境および新たな電気刺激の条件設定,実験方法を確立しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

1.新型コロナウイルス感染症の影響により,大学業務が煩雑となり実験着手に遅れが生じている。
2.当初,仮説としていた結果と得られた結果に差がみられるため培養環境を含めて検証しているため遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

2022年度は,2021年度に検証するべきであった内容を検証するため,培養環境および新たな電気刺激の条件設定を上半期に整える。その上で,2021年度に検証するべきであったコラーゲン,エラスチン産生を検証し,2022年度実施予定の血管内皮細胞増殖因子と低酸素誘導因子の検証に取り掛かる予定である。

次年度使用額が生じた理由

2021年度は新型コロナウイルス感染症の影響,および結果が仮説と異なり,条件設定や培養環境などの確認により研究に遅れが生じている。そのため,試薬などの購入が遅れている。2022年度は2021年度の実験も併せて実施していくためである。

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公開日: 2022-12-28  

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