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2023 年度 研究成果報告書

超高品質フルエピタキシャルスピン構造による極微細バリスティックスピントランジスタ

研究課題

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研究課題/領域番号 21K18167
研究種目

挑戦的研究(開拓)

配分区分基金
審査区分 中区分21:電気電子工学およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

大矢 忍  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (20401143)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワードスピントロニクス / スピントランジスタ / 酸化物 / 半導体 / スピン依存伝導
研究成果の概要

強磁性 (La,Sr)MnO3 (LSMO)薄膜をSrTiO3基板に成長し、棒状デバイスに加工し、アルゴン照射によりLSMOを半導体に転移させた36nmの長さのチャネルをもつスピントランジスタを作製した。これまでの10~100倍にも及ぶ140%の大きなスピンバルブ比を3Kで達成した。Fe/MgO電極を有する55 nmのチャネル長のスピントランジスタを作製し、拡散伝導から予想される値の500倍程度の0.55%のスピンバルブ比を3Kで達成した。同様のFe/MgO/電極を有する20 nmのチャネル長をもつデバイスを作製し、磁場で制御可能な25000%にも及ぶ大きな抵抗スイッチ効果を3 Kで観測した。

自由記述の分野

スピントロニクス

研究成果の学術的意義や社会的意義

酸化物を用いることによりスピントランジスタのスピンバルブ比を大幅に増大させることができた。酸化物では強磁性体と半導体をコヒーレントに成長できオールエピタキシャルの単結晶ヘテロ構造を実現できることと、微細加工技術を用いて短チャネル素子を実現できたことにより、バリスティック伝導に近い状態を実現できたことにより本成果が得られたと考えられる。本成果はスピントランジスタの実現に向けた重要な一歩である。
抵抗スイッチ効果は従来電界だけで制御されてきたが、磁場でも大きく変調できることが明らかになった。このような原理を使ったマルチフィールドセンサなど、新たなデバイスの方向性を開拓した成果として重要だと言える。

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公開日: 2025-01-30  

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