研究課題/領域番号 |
21K18216
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
津川 裕司 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30647235)
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研究分担者 |
今見 考志 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, ユニットリーダー (30528344)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | オミクス / 質量分析 / 情報科学 / メタボロミクス |
研究成果の概要 |
質量分析インフォマティクスの技術開発を通じて統合オミクス環境を構築し、生薬甘草の薬理作用に関する分子メカニズムの解明を目指し研究を行った。具体的には、マクロファージ由来のRAW264.7細胞とリポ多糖(LPS)を用いた急性炎症モデルを用い、isoliquiritigenin(ILG)もしくは甘草抽出エキス(GU)そのものを添加した場合の抗炎症効果を評価し、その作用機序をオミクス解析で評価した。その中で、新しい親水性メタボローム解析の情報計測手法を考案し、その成果は現在投稿中である。また取得したオミクスデータの統合を行いILG特異的に変動する代謝経路およびGU特異的に変動する代謝経路を発見した。
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自由記述の分野 |
システムバイオロジー
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、質量分析オミクスのデータ科学を活用し、生薬・漢方薬の効果が分子レベルでどのように発揮されるかを解明することを目指した。これにより、西洋医学と東洋医学の融合を推進する基礎的データが得られ、植物資源の価値を高めるとともに、漢方薬の品質評価や予防医学への応用が可能となる。さらに、新規生体分子の同定や生理活性の評価を通じて、創薬の新たなシーズを探るという革新的なアプローチも展開できる可能性がある。この研究は国際的な「持続可能な開発目標」(SDGs)への貢献を目指すとともに、将来的にはすべての薬用植物に適用可能な研究成果を提供し、薬学・医学研究の進展を支える基盤となり得る。
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