研究課題
挑戦的研究(開拓)
「吃音」発症メカニズムの解明を目的として,大脳基底核ループ経路の機能異常仮説(大脳基底核のGABA作動性神経細胞の選択的除去からの吃音様行動異常)を立て,ソングバードを新規動物モデルとして用い,細胞・分子、回路システム、個体発達レベルにフォーカスした実験を組み合わせ,吃音発症の神経メカニズムを明らかにする試みである.
潜在的患者数5千万人を越える吃音の発症原因は現在まで明らかにされておらず,神経生物学・医学的研究において,多くの問題に直面している.その現状を打破するために,これまで存在していなかった発達過程に伴う発話コミュニケーション障害の研究推進のための動物モデルとしてソングバードを用いて,細胞・分子、回路システム、個体発達の多層的な疑問に応える本研究は,十分に挑戦的と評価される.