研究課題/領域番号 |
21K18290
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小松 雅代 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80726315)
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研究分担者 |
祖父江 友孝 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50270674)
野田 龍也 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (70456549)
盛一 享徳 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, その他, 室長 (50374418)
向野 雅彦 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (30424170)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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キーワード | ICF / 難病 / 小児慢性特定疾病 / 社会参加 |
研究実績の概要 |
1.目的 国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health :ICF)は、世界保健機関(WHO)が人間の生活機能と障害の分類を、健康状態、心身機能、障害の状態について分類した国際統計分類の一つであり、世界的に活用が推進されている。しかし、我が国においてICFの利活用による疾患別の生活機能に関するデータベースは、ICFコードの多さと認知不足により未だ確立されておらず、疾患別の生活機能分析が進んでいない現状である。本研究の第1目的は、難病・小児慢性特定疾病(小慢)患者の疾患と生活機能をICFを用いてコード化し、共通した生活機能尺度としてICFコードを普及するための基礎資料を得ることである。第2目的は、ICFの生活機能コードを用いて難病・小慢患者の生活機能の全体像を明らかにし、療養生活における生活機能全般と経時的な変化に対する評価を具体的に提示することにより、社会参加への支援を行うことである。 2.実施計画および実績 R3年度~R6年度の4年間で実施予定。R3年度~R4年度は、難病法指定難病のうち神経・筋疾患群、小慢のうち慢性心疾患についてICFコードのコーディングを行い、疾患別の生活機能の現状と課題の整理を実施予定としている。該当疾患のICFコーディングは終了したが、生活機能等を評価する際に対象疾患を追加する必要性が出てきたため、現在、追加疾患のコーディングを実施中である。さらに、指定難病患者データベース及び小児慢性特定疾病児童等データベースの利用申請(厚労省)は済ませており、データ取得の準備も進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
R3年度対象疾患のICFコーディングは概ね終了したが、コーディングの妥当性に関する評価には至っていないため、R4年度に実施予定である。また、対象疾患を追加したため、コーディング作業が増えた。R4年度に継続してコーディング作業を実施する。
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今後の研究の推進方策 |
ICFコーディング作業は、概ね順調に進んでいるが、書類の不備等で「指定難病患者データベース及び小児慢性特定疾病児童等データベース」の利用申請に時間がかかってしまった。R4年度は書類作成の準備等、計画的に研究計画を見直し、適宜修正を行い実施予定である。また、研究分担者と適宜ミーティングを行い研究を進めてきたが、R4年度は複数の研究分担者や研究協力者との定期的なミーティングを開催し、研究全体を俯瞰する機会を設けて研究を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
パンデミック感染症が持続しており、出張ができないこともあり旅費使用が困難であった。また、初年度にパソコン等の環境整備を行った。次年度以降は使用頻度と研究進行を考慮して、新規デバイス環境を追加する予定である(物品費)。また、コーディング作業に伴う謝金も検討している(人件費、謝金)。
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