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2022 年度 実施状況報告書

土地の文化の継承と発展~デザイン経営の視点による国際協働芸術創造の創発~

研究課題

研究課題/領域番号 21K18334
研究機関信州大学

研究代表者

北村 明子  信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (40334875)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワード国際協働舞台創造 / デザイン経営 / コンテンポラリーダンス / 伝統芸能
研究実績の概要

コンテンポラリーダンスにおける国際協働創作活動について、地域における直接的な交流や学び合いから深い理解に基づいた共同作業を行うプロセスについての検証を、フィールドワークを中心に行った。
具体的には、研究対象地域であるアイルランドのゴールウェイ市のダンスコミュニティー Galyway Dance Project、ウズベキスタン州立大学芸術文化研究所との連携のもと、各地において、フィールドワーク(2022年8-9月)、研究会・ワークショップ(2022年11月)、舞台芸術のデモンストレーション発表(2022年11月)を実施した。また国内では、2022年10月から12月にかけて、オンラインにて研究会、レクチャー(ウズベキスタン、モンゴルのシャーマニズム、日本の神楽について3回実施)、ダンスワークショップ(まつもと市民芸術館、2023年1月)を実施し、それらの研究活動の成果を国内の劇場にて舞台芸術作品として発表した(2023年3月)。
ゴールウェイ、タシュケント、東京、それぞれの研究企画事業は、1)地域共同体や協力者と舞台創作の内容について議論を重ね、2)言語を超える芸術表現を理解するためのツールや公的機関の役割についての意見を交換し、3)各地の主催団体が、鑑賞者や関連専門家らなどとの連携企画を構想し、4) 創作活動の段階では、各地の専門家らを招き、クリエーションを実施した。さらに、5)ゴールウェイ、タシュケント、東京、松本での実践研究発表やワークショップの振り返りを行い、アンケートなどを参照してフィードバック結果を比較した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

2022年度は、前年度行うことができなかった海外におけるフィールドワークが可能となったことから、アイルランド、ウズベキスタン現地で行える調査を優先して研究を推進した。またその成果から、最終年度に行う予定であった実践研究発表デモンストレーションを両地で実施することができ、その更なる研究成果を国内でも発表し、フィードバックを比較検討できたことは、予想以上に素晴らしい発展的推進であった。国内外をつなぐ研究会はオンラインで効率よく行い、それらの知識を得て、フィールドワークや実践研究に臨むことができたことも功を奏した。とりわけ、ウズベキスタンでは、文化大臣が奨励する交流企画として、民族学と実践芸術学が融合するウズベキスタン州立大学芸術文化研究所が主催する実践研究発表となり、若い学生や舞踊・演劇・映画・民族学関係者が協働制作舞台作品を鑑賞し、欧州や日本とは全く異なる鑑賞者を対象に、多様なフィードバックを得ることができたことは本研究における大きな収穫であった。

今後の研究の推進方策

2022年度は、海外におけるフィールドワークやリサーチが非常に充実していたことにより、国内のフィールドワークを実施する時間が十分には取れなかったことから、国内の伝統芸能の研究調査を主に推進する。日本国内の調査についても、これまでの海外のリサーチ内容から、長野県内の伝統芸能にとどまらず進めていきたい。具体的には、ユーロ=アジア*の視点から(*多摩美術大学芸術人類学研究所所長 鶴岡真弓提唱)、ウズベキスタン、アイルランドの口頭伝承や幾何学文様、またシャーマニズムなどの先行研究から、そのつながりが指摘される、アイヌの口頭伝承や儀礼などについてもリサーチを進めたい。また、前年度のレクチャー、デモンストレーションや実践舞台芸術活動の研究成果に関わる視聴覚資料の編集やアーカイブ化などを進め、研究活動を総括する研究報告会にて、成果発表プレゼンテーションを行う予定である。

備考

Echoes of Calling project【オンライントーク配信】横山裕章 × 北村明子 × 和﨑聖日 : https://youtu.be/QDmrCLA1QmI

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件) 備考 (5件) 学会・シンポジウム開催 (2件)

  • [国際共同研究] ウズベキスタン州立芸術文化研究所劇場/在日ウズベキスタン大使館(ウズベキスタン)

    • 国名
      ウズベキスタン
    • 外国機関名
      ウズベキスタン州立芸術文化研究所劇場/在日ウズベキスタン大使館
  • [国際共同研究] Galway Dance project(アイルランド)

    • 国名
      アイルランド
    • 外国機関名
      Galway Dance project
  • [雑誌論文] Echoes of Calling -rainbow after-2023

    • 著者名/発表者名
      北村明子
    • 雑誌名

      東京芸術劇場

      巻: 1 ページ: 3月

    • 国際共著
  • [雑誌論文] Echoes of Calling -gushland-2022

    • 著者名/発表者名
      北村明子
    • 雑誌名

      ウズベキスタン州立大学芸術文化研究所劇場・The Mick Lally Theatre

      巻: 1 ページ: 11月

    • 国際共著
  • [備考] Echoes of Calling -gushland- Galway Dance Project

    • URL

      https://www.druid.ie/the-mick-lally-theatre/whats-on/echoes-of-calling

  • [備考] Echoes of Calling -gushland- ウズベキスタン州立大学芸術文化研究

    • URL

      https://dsmi.uz/yangiliklar/o-zdsmida-yaponiyalik-ijodkorlar-tomonidan-echoes-of-calling-nomli-zamonaviy-raqs-kechasi-tashkil-etildi

  • [備考] ダンスワークショップ&レクチャー 「エチオピアの伝統舞踊と対話から生まれるダンスムーブメント」

    • URL

      https://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/arts/event/post-44.php

  • [備考] Echoes of Calling ー rainbow after ー

    • URL

      http://akikokitamura.com/works/ec-rainbowafter/

  • [備考] 日本、中央アジア、アイルランドとの国際協働制作プロジェクト最終章へ!

    • URL

      https://www.chacott-jp.com/news/worldreport/tokyo/detail030645.html

  • [学会・シンポジウム開催] Echoes of Calling projectワークショップ ウズベキスタン2022

  • [学会・シンポジウム開催] Echoes of Calling projectワークショップ galway2022

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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