研究課題/領域番号 |
21K18368
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
植野 貴志子 東京都市大学, 共通教育部, 教授 (70512490)
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研究分担者 |
三宅 美博 東京工業大学, 情報理工学院, 教授 (20219752)
野村 佑子 順天堂大学, 国際教養学部, 助教 (20712954)
内富 寛隆 東京工業大学, 情報理工学院, 特任助教 (30886932)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | 言語 / 身体感覚 / 自己意識 / Virtual Reality実験 / 通言語的研究 / 学際的研究 |
研究実績の概要 |
2022年度の活動は下記のとおりである。 (1)4月、前年度中に実施したVirtual Reality実験の方法の見直しを行った。問題点が見つかったため、システムを新たに作成した。また、事後インタビューのインタビュー項目についても調整を行った。 (2)5月~6月、新たに作成したシステムを用いて日本語母語話者(9名)、英語母語話者(14名)を対象としたVirtual Reality実験と事後インタビューを実施した。また、事後インタビューで収録した日本語・英語データの書き起こしを作成した。 (3) 7月~3月、月1~2回のペースでオンライン研究会を実施した。実験で得られたデータを分析し、母語と自己意識、身体感覚の関係について議論を重ねた。 (4)3月、分析結果をまとめ、科学系の国際ジャーナルに投稿した。また、実験結果に関わる現象を取り上げ、学会発表2件(Personal Reference in Narrative Discourse: Focusing on the Use of Jibun, The 32nd Joint Workshop on Linguistics and Language Processing, Ueno and Nomura; 「登場人物を指示する「自分」―語り手の「自己拡張」―」、「言語と人間」研究会3月研究会、野村・植野)を行った。人文系の国際ジャーナルへの投稿準備に取りかかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度に実施した実験の方法を見直し、システムを新たに作成したうえで、日本語母語話者、英語母語話者を対象とした実験を行った。毎月継続して実施した研究会での議論をもとに、国際ジャーナルに投稿することができた。
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今後の研究の推進方策 |
Virtual Reality実験と事後インタビューのデータを多角的に分析し考察を深めていく。論文を執筆し、国際ジャーナルに投稿する。また学会発表を行い、関係領域の研究者からのフィードバックを得て研究を発展させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
事後インタビューで得られた日本語と英語のデータの書き起こしを業者に依頼したが、予定した金額よりも安価であった。また、コロナ禍の影響により、当初の計画よりも実験が小規模となった。その分、実験参加者への謝金として用意していた予算が未使用となった。2023年度は複数の英語論文を執筆するとともに、学会発表を行う予定である。予算は論文作成にかかる英文校閲費、学会発表にかかる旅費等に使用したい。
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