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2021 年度 実施状況報告書

生物としてのヒトと言語変化

研究課題

研究課題/領域番号 21K18377
研究機関国立民族学博物館

研究代表者

菊澤 律子  国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 教授 (90272616)

研究分担者 原 大介  豊田工業大学, 工学部, 教授 (00329822)
吉岡 乾  国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 准教授 (20725345)
林 美里  中部学院大学, 教育学部, 准教授 (50444493)
巽 智子  神戸大学, 国際文化学研究科, 講師 (60837988)
相良 啓子  国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, プロジェクト研究員 (90748724)
研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワード言語変化 / 生物としてのヒト / 認知能力 / 脳機能 / 身体機能 / 身体的制約と文化の発達
研究実績の概要

オンラインでの研究会を開催し、スタートアップメンバーによるそれぞれの分野の紹介と視点の共有を行った。分野ごとの視点の違い、また、言語変化や言語変化に関する興味の持ち方の違いを明らかにするのが目的であったが、実際にはそれ以前に、各分野で基盤となっている知識について、分野が異なる研究者間でほとんど共有されていないことが明らかになった。そのため、まず、脳に関すること、文化に関すること、言語そのものに関すること、動物のコミュニケーションに関すること等、まず一歩立ち戻った基礎情報の共有をする必要性が指摘された。これを受けて、言語が伝わる仕組み、言語習得、言語教育と言語の継承、言語損傷、動物のコミュニケーション等について、一般向けの概要をまとめ、メンバー間で共有するだけでなく、民博の秋の特別展示で紹介できるようにした。また、二年度目以降に開催する研究会の具体的なテーマについて検討を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまで言語変化については、言語そのものの変化の方向性と特徴に対象がしぼられてきたが、実際には、生活や身体的な制約等のしばりを受けている。言語変化を新たな角度から見るための、異分野間交流とその方向性について検討することができた。ただし、対面の方が好ましい議論はできないという制約はあった。

今後の研究の推進方策

二年度目は、各関連分野、また、これまで言語研究に直接関連づけられてこなかった分野の現状と研究成果、また、言語に対する見方などの共有を進める。分野の異なる研究者同士の交流の中で、キーとなる概念や人間の動きを選定する。これを基盤として、三年度目にはこれまでと異なる視点で言語変化にアプローチするための具体的な方向性を見出す。

次年度使用額が生じた理由

コロナのため、オンラインでの研究会に限って進めたため。対面が必要な打合せおよび実証実験等については、二年度以降に持ち越すことにした。

  • 研究成果

    (17件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] チンパンジーに学ぶ親子関係2022

    • 著者名/発表者名
      林美里
    • 雑誌名

      保育と保健

      巻: 28(1) ページ: 86-89

  • [雑誌論文] 日本の四季にくらす霊長類2022

    • 著者名/発表者名
      林美里
    • 雑誌名

      モンキー

      巻: 6(4) ページ: 96-97

  • [雑誌論文] モーションキャプチャによる日本手話の手の位置の音素に関する分析2022

    • 著者名/発表者名
      西牧樹生・堀内靖雄・原大介・黒岩眞吾
    • 雑誌名

      福祉情報工学研究会(WIT)予稿集

      巻: - ページ: -

  • [雑誌論文] Automated audiovisual behavior recognition in wild primates2021

    • 著者名/発表者名
      Bain M, Nagrani A, Schofield D, Berdugo S, Bessa J, Owen J, Hockings KJ, Matsuzawa T, Hayashi M, Biro D, Carvalho S, Zisserman A
    • 雑誌名

      Science Advances

      巻: 7 ページ: eabi4883

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] チンパンジー研究者、母になる―ヒトの発達と言葉2021

    • 著者名/発表者名
      林美里
    • 雑誌名

      発達

      巻: 166 ページ: 103-110

  • [雑誌論文] 集団間の移動から霊長類の進化を考える2021

    • 著者名/発表者名
      林美里
    • 雑誌名

      モンキー

      巻: 6(2) ページ: 12-13

  • [雑誌論文] 霊長類学がつなぐ人間関係2021

    • 著者名/発表者名
      林美里
    • 雑誌名

      モンキー

      巻: 6(2) ページ: 42-43

  • [雑誌論文] チンパンジー研究者、母になる―言葉で気持ちを伝えるヒトの子ども2021

    • 著者名/発表者名
      林美里
    • 雑誌名

      発達

      巻: 168 ページ: 104-111

  • [雑誌論文] コミュニケーションを進化の視点から考える2021

    • 著者名/発表者名
      林美里
    • 雑誌名

      モンキー

      巻: 6(3) ページ: 68-69

  • [雑誌論文] 河合雅雄先生の追悼特集:企画趣旨2021

    • 著者名/発表者名
      林美里
    • 雑誌名

      霊長類研究

      巻: 37(2) ページ: 191-193

  • [雑誌論文] 音声コミュニケーションと障がい者」の発刊の意義2021

    • 著者名/発表者名
      市川熹・長嶋祐二・岡本明・加藤直人・酒向慎司・滝口哲也・原大介・幕内充
    • 雑誌名

      信学技報

      巻: 121(287) ページ: 54-57

  • [雑誌論文] Introduction2021

    • 著者名/発表者名
      Kikusawa Ritsuko and Sano Fumiya
    • 雑誌名

      Minpaku Sign Language Studies 2, Senri Ethnological Studies

      巻: 107 ページ: 1-4

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 日本手話における手型変化2021

    • 著者名/発表者名
      原大介・三輪誠
    • 学会等名
      第47回日本手話学会大会
  • [学会発表] A Finger Motion Tracking Display System for Japanese Sign Language Demonstrations2021

    • 著者名/発表者名
      Makoto J. Hirayama/Akira Asada/Ritsuko Kikusawa
    • 学会等名
      The 7th IIEEJ International Conference on Image Electronics and Visual Computing (IEVC 2021)
    • 国際学会
  • [学会発表] 発声の失行の治療:エコーフィードバック訓練などにより、自然な発声が可能となった一例2021

    • 著者名/発表者名
      竹本直也・森直樹・平松嗣久
    • 学会等名
      第45回日本高次脳機能障害学会学術総会
  • [図書] Minpaku Sign Language Studies 22021

    • 著者名/発表者名
      Sano Fumiya and Kikusawa Ritsuko (eds)
    • 総ページ数
      180
    • 出版者
      National Museum of Ethnology
    • ISBN
      978-4-906962-95-2
  • [図書] 音声コミュニケーションと障がい者2021

    • 著者名/発表者名
      日本音響学会 市川 熹、長嶋 祐二 編著 岡本 明、加藤 直人、酒向 慎司、滝口 哲也、原 大介、幕内 充 著
    • 総ページ数
      242
    • 出版者
      コロナ社
    • ISBN
      978-4-339-01342-9

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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